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今週のおひつじ座の運勢

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illustration by ニシイズミユカ

自尊心の置きどころ

今週のおひつじ座は、自分は社会的にどこへ行き着いていくのかを遠望していくような星回り。

「冬薔薇や賞与劣りし一詩人」(草間時彦)という句のごとし。この句の前書きには、「勉めの身は」とありますから、職場での自身の働きぶりについて詠っているのでしょう。

自分はしょせん「一詩人」に過ぎないのだと謙遜こそしているものの、「冬薔薇」のつつましくも気高く、凛とした咲きぶりとの取り合わせから、作者にとって俳句や詩こそが自分の生きる証であり、誇りでもあるのだという静かな決意の深さが伝わってきます。

今週のあなたもまた、自身の自尊心の置きどころと、その決意のほどを改めて再確認させられていくことになりそうです。

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今週のおうし座の運勢

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illustration by ニシイズミユカ

ひらいてむすんで

今週のおうし座は、友好的な基礎に基づき、外部に開かれた付き合いを展開していこうとするような星回り。

クレタ島のクノッソス宮殿のごとし。50×25メートルの中庭を取り囲むようにして、祭祀施設、工房、倉庫、劇場、レストランなど、さまざまな用途の諸室が複雑に展開しているこの宮殿は、宮殿にも関わらず建物が常に外部に開放されており、周囲を取り囲む一切の防御施設を欠いていたのです。

また、宮殿の中庭は外部から直接に進入することができるだけでなく、建物の諸室への動線の起点となる中央広場のようなもの。王族だけでなく、広く市民に解放され、当時のクレタがいかに平和的で友好的であったかが分かります。

今週のあなたもまた、世間と隔絶した迷宮としてではなく、ひとつの公共空間として機能していく自分を意識していきたいところです。

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今週のふたご座の運勢

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illustration by ニシイズミユカ

現実の足を折る

今週のふたご座は、いつの間にか生えていた現実への“根”を粉砕していくような星回り。

「季語・切字あらねばならぬかもしれぬ」(筑紫磐井)という句のごとし。例えば、「歳時記・冬」の暖房にかかわる伝統的な季語のおおむねが、薪炭をもとにしたものばかりですが、現代の家屋環境では、もはや「炭火」などすっかりフィクション(虚構)の世界のものになってしまっています。

これは「だから今の俳句はダメなんだ」と真面目に俳句の改革を訴えている内容だと受け取るよりも、「そもそも僕たちって底のないところを底にして立っていましたよね」といった、おおきな虚の感覚がぬるっと表出されたものと捉えた方がおもしろいように思います。

今週のあなたもまた、掲句くらいの“ちゃぶ台返し”を敢行してみるといいでしょう。

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