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[3/7〜3/13の運勢]3月2週目の運勢はどうなる?SUGARさんが贈る12星座占いをチェック!

今週のさそり座の運勢

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illustration by ニシイズミユカ

拾い拾いて我はあり

今週のさそり座は、捨ててても捨てきれない気持ちを噛みしめていくような星回り。

「むしつてはむしつては捨て春の草」の作者・小西来山は、芭蕉の同時代に生きた江戸時代の俳人で、掲句の前書きには「野行吟」とあります。若草が萌え出る春の野へとおもむいて、いくらむしって捨てても惜しくないほどの「春の草」の勢いに感じ入るものがあったのでしょう。

作者は50を過ぎて家庭を築いたものの、幼い子や妻につぎつぎと先立たれ、ひとりぽつんと取り残されたと伝えられているそう。自然界の底知れぬ豊かさに触れたことで、逆説的にもう元には戻らない何かや失った大切な存在を思って途方に暮れている、正気を保っているものの哀しさがあります。

今週のあなたもまた、何度でもよみがえってくる気持ちを新たな仕方で記憶に配列していくべし。

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今週のいて座の運勢

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illustration by ニシイズミユカ

ハイブリッドな展開

今週のいて座は、他者の目を通してみずからを再発見し、あらためて定義しなおしていくような星回り。

こんにち「人種」という概念は、さまざまな文化のあいだで横たわる、それ以上還元しえない差異を表すきわめて曖昧かつ“便利”なレトリックとなっていますが、例えば、複雑な民族伝統の吸収・融合のうえにみずからのアイデンティティを築いているロシア人について、ロシア・アヴァンギャルドの代表的詩人、フレーブニコフは次のような詩を遺しました。

「僕は、ツンドラとタイガとステップが織りなす、
一つの神々しく鳴りひびく詩行にも似たロシアを思った。」

異なる地帯の動植物のハイブリッドで共生的な生態を、彼は人間の存在観や歴史観につなげてゆくべく、こうしたある種の神秘主義的直感を詩という形で刻印していったのです。

今週のあなたもまた、みずからの内部に胚胎させていた共生的な生態について、きちんと声をあげて語っていくべし。

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今週のやぎ座の運勢

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illustration by ニシイズミユカ

業火でGO

今週のやぎ座は、収まるどころか尽きることを知らない、内なる情念があぶり出されていくような星回り。

「をんなわれを風呂に沈めて猫の恋」(加藤直子)は、正直すぎるくらいにみずからの心情を図太く詠った一句。「をんなわれを」と言い切ることで、ずばりと女体の業のようなものを「猫の恋」に重ねてみせたわけです。

そうでなければ、窓の外から聞こえてくる恋猫の声が、いつしか風呂の湯を通して自分自身の身体のうちへと沁みとおってしまったような心地がしたのでしょう。しかしそれも偽りなき大人の情念であり、胸の奥に秘めていた炎のゆらぎというのなら、これも一生のうちの大事な一瞬に違いありません。

今週のあなたもまた、世間体や年相応など関係ない、うそいつわりのない自分の実感を吐きだしていくべし。

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