股関節の硬さに悩んでいる人必見!もしかしたら、筋肉が柔軟性のストッパーになっているのかも。理学療法士でヨガインストラクターの中村尚人先生に、原因を確認する方法を教わりました。
ヨガジャーナル日本版編集部
硬さの原因は「筋肉」または「骨格」
「硬い筋肉の反対側の筋肉(拮抗筋)を強化すれば、2週間で柔らかくなりますよ」と中村先生。筋肉には、収縮している筋肉の反対側はゆるむという性質があり、これを利用することが柔軟性アップの近道だといいます。
でもここで、股関節の硬さの理由がもう1つあることも覚えておかなければなりません。「『前捻角』といって、大腿骨が内側に傾いている人は、骨がぶつかって脚が開きません。骨格的に可動域の限界があるのです」。
前捻角が強い人は、開脚に固執せず、楽なポジションでヨガに取り組んでほしい、と中村先生。しかし、逆に筋肉の硬さが原因であれば、改善の余地は大いにあるのです。さっそくお試しを。
3つのポーズでチェックしよう
①バッダコーナーサナでチェック
背筋を伸ばすと膝が上がる場合...
合せきで座ったとき、膝が床から上がってしまう人は前捻角(大腿骨が内側に傾いている可能性)が強い。ただし、内腿の筋肉に突っ張り感があれば、筋肉の硬さが原因。
バッダコーナーサナで膝が上がる/Photo by Kenji Yamada
膝を下げると背中が丸まる場合...
膝を下ろそうとすると骨盤が倒れて背中が丸まってしまう人も前捻角(大腿骨が内側に傾いている可能性)が強い。ただし、これも筋肉の突っ張り感があれば、筋肉の硬さが原因になる。
バッダコーナーサナで背中が丸まる/Photo by Kenji Yamada
②開脚前屈でチェック
前屈するとつま先も倒れる場合...
開脚前屈をしたとき、つま先が内側に入ってしまう人は前捻角(大腿骨が内側に傾いている可能性)が強い。ただし、内腿が突っ張って伸びない感じがあるなら、トレーニングで開きやすくなる。
開脚前屈でつま先も倒れる/Photo by Kenji Yamada
③割り座でチェック
「女の子座り」が得意
開脚は苦手でも、割り座(女の子座り)は得意という人は、前捻角(大腿骨が内側に傾いている可能性)が強い傾向がある。股関節が内側に入っていると難なくできてしまう。
割り座/Photo by Kenji Yamada
筋肉が硬いなら改善の余地あり!
このチェックが該当した人は、前捻角(大腿骨が内側に傾いている体の状態)が強い可能性があります。その場合は、開脚に固執しないことも大切。筋肉に突っ張り感があった人は、筋肉の硬さが原因なので、下記のトレーニングで柔軟性を高めましょう。
教えてくれたのは...中村尚人先生
理学療法士、ヨガインストラクター。UTLにて長年ヨガの解剖学講師を担当。医療とボディーワークの融合、予防医学の確立を目指し活動中。「TAKT EIGHT」主宰。2月~アーサナアナトミカルアプローチ養成コース開催。
モデルを務めてくれたのは...ソフィさん
日本で生まれ、高校・大学時代は父の母国であるオーストラリアで暮らす。18歳でアシュタンガヨガと出会い、以来7年間続けている。現在はモデルとしてCM、広告などで幅広く活躍中。