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[メズム東京]名画をモチーフにしたアフタヌーンティー! フェルメール『真珠の耳飾りの少女』の“再展示”をリポート

旅行・おでかけ

東京の“今”を感じさせる数々のこだわりでゲストを迎える「メズム東京、オートグラフコレクション」。芸術家(アーティスト)のアトリエをコンセプトにしたバー&ラウンジ「ウィスク」では、名画をモチーフにしたアフタヌーンティー「アフタヌーン・エキシビジョン」が人気です。第6弾となる今回は、2021年春に好評を博した『真珠の耳飾りの少女』が再び登場。2022年10月31日(月)まで、平日15食限定で提供されています。さっそく出かけて、リポートします。

「アフタヌーン・エキシビジョン」とは?

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「メズム東京、オートグラフコレクション」では、アフタヌーンティーのことを、「アフタヌーン・エキシビジョン」と名付けています。それは、展覧会の意味が込められているから。ダリ、ダ・ヴィンチ、マネ、モネといった名だたる画家の名画を、遊び心あふれるスイーツやこだわりのセイボリー(甘くない軽食)、ペアリングのモクテル(ノンアルコールのカクテル)で表現。
今回は17世紀オランダ絵画の巨匠、ヨハネス・フェルメールの代表作『真珠の耳飾りの少女(Girl with a Pearl Earring)』の世界観をモチーフにした「パール(Pearl)」。2021年春に好評だったことを受けての“再展示”ということで、前回のメニューをさらに進化させ、フェルメールの生涯や当時の人々の暮らし、食文化を掘り下げるメニュー構成になっています。優雅にフェルメールの世界に浸る午後を楽しんでみましょう。

ベイエリアの景色とともに楽しむアフタヌーンティー

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写真:メズム東京、オートグラフコレクション

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写真:メズム東京、オートグラフコレクション

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「アフタヌーン・エキシビジョン」が提供されるのは16階のバー&ラウンジ「ウィスク」。窓の外に広がる緑豊かな浜離宮恩賜庭園や、水上バスが行き交うベイエリアの風景をうっとり眺めながらくつろいでいると、最初に登場するのがフェルメールの生きた17世紀オランダが表現されているスイーツ&セイボリーとモクテルです。
手作りの長~いボードに並んだ8品には、それぞれに意味があり、マスターキュリナリーアーティスト(シェフパティスリー)が考え抜いた力作揃いです。

オランダ名産のリンゴをイメージしたモクテル

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スイーツやセイボリーに合わせるドリンクは、オランダの名産のひとつであるリンゴをイメージしたモクテル。ルビー色が鮮やかなハイビスカスティーとりんごジュースをベースに、ホエーシロップでまろやかな酸味をプラス。さらにソーダとレモンが加えられ、さわやかな味わいとなっています。リンゴのようにコロンと丸いグラスに、ドライアップルが添えられていて、見た目もとってもキュート!

フェルメールの生きた17世紀オランダを巡るスイーツ&セイボリー

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長~いボードにのっているセイボリーとスイーツをご紹介します。
左はオランダ発祥と言われ、表面のひび割れた模様とパリパリとした食感が特徴の「タイガーブレッド」を使ったミニバーガー。フェルメールが誕生した1632年頃のオランダでは、三十年戦争の終焉によりスパイスが盛んに流通していたとか。ハンバーグにナツメグなどのスパイスを混ぜ込むことで、当時の時代背景を再現しています。
右はオランダで親しまれているデザートのひとつ「セモリナプディング」。セモリナ粉と牛乳をじっくり煮つめて焼き上げ、ベリーのソースで仕上げてあります。セモリナ粉ならではのもちっとした食感が楽しめます。

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左は「パート・ド・フリュイ」。フェルメールの代表作『真珠の耳飾りの少女』でも目をひくラピスラズリが原料のウルトラマリン色を表現した宝石のようにきれいなスイーツです。グレープフルーツやライチがゼリー状に固められているのですが、とってもさわやかな風味です。
右はフェルメールの代表作のひとつ『牛乳を注ぐ女』の食材を「パンプディング」で再現。牛乳に浸したパン・ド・カンパーニュ(田舎風パン)のしっとりとした味わいと素朴な甘さが、当時の食生活と人々の日常を連想させます。

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左の「ワインゼリーシャーベット」はフェルメールが1658~1660年頃に描いた『紳士とワインを飲む女』に着想を得たひんやりスイーツ。ブドウと赤ワインならではの芳醇な風味が口いっぱいに広がります。
右はオランダで「ミラのニコラオスの日」(12月5日)やクリスマスに食べられているクッキー「スペキュラース・サレ」。フェルメール初期の傑作『窓辺で手紙を読む女』が修復され、背景に描かれた弓矢を持ったキューピッドの姿が公開されたことにちなみ、天使を模した形になっています。当時を再現し、あえてザクザクとした食感に仕上げられたクッキーは、シナモンやジンジャーなどの香りで、香ばしく焼き上げられています。

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左はオランダの家庭料理「パンネクーケン」のミニミニサイズ。少し厚めのクレープ生地のようで、モチモチとしているのが特徴です。オランダ産ゴーダチーズ、ホウレン草、シャキシャキとした食感のチコリとともに味わいます。
右は、17世紀頃、オランダで出版された料理本のレシピをもとに再現した「タルトプルーン」。プルーンの甘酸っぱさと果肉感、しっとりとしたアーモンドクリーム生地の優しい甘さが絶妙です。
ひとつひとつ異なる香り、食感、味わいを堪能しながら、平和で芸術が花開いたオランダ黄金時代に思いを馳せます。

『真珠の耳飾りの少女』をモチーフにしたケーキの登場!

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いよいよ、メインのスイーツの登場です。
フェルメールの代表作『真珠の耳飾りの少女』は漆黒の背景の中で、青いターバンの少女がひとりでたたずむというシンプルな構図の作品。少女の謎めいた表情や「フェルメール・ブルー」と呼ばれる鮮やかで深い青色のトルコ風ターバン、光を受け艶やかに浮き立つ真珠の耳飾りが、見る人を引きつけます。
そんな超有名絵画をテーマにしたケーキは、印象的なシルエットをモチーフに、一部をデフォルメして構成されています。
ペアリングされているモクテルは、ヨーロッパ地域の夏の定番ドリンク、エルダーフラワーコーディアルをイメージしたもの。レモンの酸味も利いていて、ケーキの甘みと絶妙なハーモニーを奏でます。

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漆黒の背景はつや消しの黒い皿で表現。球状のローズムースを中心に、カスタードクリームとクレープで表現された黄色いターバンのドレープ、フェルメール・ブルーに仕上げたホワイトチョコレートのトルコ風ターバン、飴細工で表された艶やかな真珠……。少女の顔は描かれていませんが、これがかえって見る者の想像力をかきたてる効果になっています。

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どこから食べ始めるか悩むところですが、まずは青いターバンが巻かれた球状のローズムースから。一番下がサクサクとした食感のパイ生地、その上にブルーベリークリーム、ブルーベリーのコンフィチュール、ローズクリーム、マスカルポーネチーズという多層構造。ローズムースはふんわりと滑らかな口どけで絵画の少女のような優しく上品な味わい。バラの香りとベリー類の爽やかな酸味とのマリアージュが華やかです。
真珠の耳飾りをデフォルメした飴細工は、割るとパッションフルーツとオレンジ、バターのコクが合わさった香り高いソースがあふれ出ます。クレープにからめて食べると、フランス菓子のクレープシュゼットのような味わいに。
ひと皿に、さまざまな要素と驚きが込められたケーキは、見て楽しく、食べておいしく、まさにエモーショナル!

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