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[奈良]「みやけ 旧鴻池邸表屋」の上品な和のかき氷。江戸時代の豪商の邸宅でごほうび時間

旅行・おでかけ

並んでも行きたいお店と評判の「みやけ 旧鴻池邸表屋」。実際に行ってみて、なるほど、人気の理由がよくわかりました。旧家のお座敷で、手入れの行き届いた庭の緑を眺めつつ、ひんやりとしたかき氷を食べる贅沢な時間。上質な空間、選りすぐりの素材で作ったかき氷、そして何より心の行き届いた丁寧な接客。「順番待ちをしてでも食べたい」気持ちがわかりました。

住宅街の広大なお屋敷「みやけ 旧鴻池邸表屋」

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大阪難波駅から近鉄電車に乗って、生駒の2つ先の富雄駅で降り、そこから8分ほど歩いた場所に目指す店「みやけ 旧鴻池邸表屋」はあります。線路横の道を歩けども、歩けども住宅ばかりで不安になり、ようやく目的地が見えてくると、その敷地の広さに圧倒されます。

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江戸時代の豪商、鴻池家の邸宅「旧鴻池邸表屋」は、かつては大阪市今橋にありました。戦後、「大阪美術倶楽部」の会館として使用されていましたが、維持管理の困難さから解体が決まりかけていました。しかし、市民からの惜しむ声を聞いた三宅製餡株式会社の社長が声を上げ、自宅のある奈良に移築したそう。

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その広大な建物は、広さ間口約65m、奥行き約36mの表屋造り(おもてやづくり)。道路に面した部分に店舗棟、奥に母家の建物が別々に立ち、両棟の間に中庭を配した大きな町家で、向かいには37台分の駐車場も完備されています。

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手前の店舗部分で和菓子を販売、奥の母屋がカフェ棟になっています。

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まるでお寺のような堂々とした入り口。靴を脱いで上がります。

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広々とした畳のお座敷には100席以上の席が用意されているというにも関わらず、長いときは2時間の待ちが出るというから驚きです。

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奥には、鴻池善右衛門家の歴史を伝える資料の一部が展示されています。

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特等席はなんといっても窓際でしょう。横並びに座るので、カップルのデートスポットにもよさそう。かき氷を待っていると庭からウグイスの鳴き声が聞こえてきました。

表彰農園のいちご2種類を使った贅沢な「いちごのこおり」

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「いちごのこおり」940円 。ほかに「いちごミルク」940円も※数量限定

お待ちかねの「いちごのこおり」。窓越しの緑、一輪挿しの花を背景にいちごのかき氷が映えます。この時季、この氷を目指して訪れる人も少なくはないそうです。昨今の奈良のいちごのおいしさには定評がありますが、中でも、大和郡山市のいちご品評会で金賞を何度も受賞している佃農園のいちごは最高! 「みやけ 旧鴻池邸表屋」で使用するいちごはすべて佃農園産です。

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糖度が高くて香りのよい古都華と昔ながらのいちごらしさがある甘酸っぱいあすかルビーの2つを使うことでバランスのよいシロップを作っています、とのこと。いちごの味が濃くて美味。

和菓子店が全力で挑む、和のかき氷

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「きなこ黒蜜のこおり きなこ金時」920円。ほかに「きなこミルク」920円、「きなこミルク金時」940円など

母体が製餡所で、和菓子の材料を極めているだけあって、定番のきなこ黒蜜、お抹茶のかき氷は素材の質の良さが光ります。

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さらっとしているのにコクのある黒蜜と、深煎りで香ばしさを際立たせたきなこの蜜、自慢のあんこと3つの甘さのバランスが秀逸。後味もすっきりしていて美味。

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「お抹茶のこおり 宇治ミルク金時」940円、ほかに「宇治ミルク」920円、「宇治金時」920円など

「みやけのかき氷は、ここから始まりました」というお抹茶のこおり。高級抹茶を贅沢に使った抹茶蜜とミルクのツートンです。

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こちらの氷も甘さの加減が絶妙。抹茶本来の味わいを生かしたすっきりとした蜜をミルクのまったりした甘さの蜜が包み込み、交互に食べると止まりません。ご紹介した3つのかき氷、すべて1000円以下で食べられるのも嬉しい限りです。

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