今週のさそり座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
ぼくらはみな緊張しすぎている
今週のさそり座は、やらわかい雨が地面を濡らすように、死をそこはかとなく自分自身に浸透させていくような星回り。
一度力が入ってしまった体の緊張を元に戻すということは難しく、二度と元の生へ戻って来れない恐れもある。しかし、適度な弛緩やリラックスであれば、単に元の生へと戻ってくるだけでなく、以前よりずっと生き生きとした状態へと「回復」していくことができるはず。
その意味で、身体的な緊張癖から認知上の緊張まで、みずからの日常生活にどんな緊張が伏在しているかを再発見していくことは、生きる力そのもののリハビリ(再び適応させること)でもある訳です。
あなたもまた、過剰に働かせてしまっている防衛機構としての緊張を改めて見出していくことがテーマとなっていきそうです。
今週のいて座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
ものみな冴えて凍りつく
今週のいて座は、残酷な現実を淡々と見つめていこうとするような星回り。
『水澄みて長き藻のその汚れよう』(岩田由美)という句のごとし。ものを見る目が冴えてくるということが、こんなに恐ろしく感じられてくるのは、おそらく私たちがどこかで見られることの暴力性に敏感になっているからでしょう。
人との距離が縮まったり、多くの人と共に過ごしていれば、どうしても見ることの暴力性から免れ得ない瞬間が出てきてしまう。
あなたもまた、そうした見る/見られることの残酷さを美辞麗句や理想主義で覆い隠すことなく、そっと受け止めていきたいところです。
今週のやぎ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
準備と祈り
今週のやぎ座は、つとめを果たすのに必要な準備を整えていこうとするような星回り。
エジプトで殺人を犯し、エジプト王の追求を逃れるため遠い異郷の地に身を隠したモーセ。ある日芝が燃えているのに気づき、近づくと「足からくつを脱ぎなさい」と声が聞こえてきたと言います。
「くつを脱げ」とは「自分の過去を捨てよ」という指示。未だにかつての華やかな暮らしや身分が忘れられず、どっちつかずの不安定な精神を抱えた中途半端さから脱却して、地に足をつけろ。そうしてこそ、奴隷たちの指導者となりエジプト脱出の仕掛人がつとまるのだ、と。
あなたもまた、「くつを脱いで裸足になる」ということを自分なりに実践していくことがテーマになっていくでしょう。