今週のさそり座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
自分の声を取り戻すために
今週のさそり座は、いかに「声をあげるか」ということに意識的になっていこうとするような星回り。
『かわかわと大きくゆるく寒鴉』(高浜虚子)という句のごとし。
鴉でさえこうして必死に生き永らえようとする時には声をあげるのだ。いわんや人間をや、と。ただ日本社会というのは、いまだにどんなにお上に理不尽な命令を下され、苦しくなっても声をあげず、口をつぐんで我慢することが美徳とされている節があります。
あなたもまた、日頃から自分がどんな風に声を出しているか、改めて振り返ってみるといいでしょう。
今週のいて座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
現実的であることと常識的であることの違い
今週のいて座は、ともすると極端な方向に偏りがちな常識を、相対化していこうとするような星回り。
今のフェミニズムは男女の間に戦争を起こそうとする、現実離れしたイデオロギーのようになっている節がありますが、杉浦康平の『養蜂記』というエッセイを読んでいると、生物学的には雌の方が優れているというのがよく分かってきます。
バイオテクノロジーが発達すれば、一番いい精子を残して、あとの男はいらなくなってしまうかも知れません。そうなれば、男性は自分たちの権利を必死になって訴えるようになるでしょう。
あなたもまた、知りうる限りの過去の人間的な常識をひょいと乗り越えていくべし。
今週のやぎ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
だんだん頭が消えていく
今週のやぎ座は、重く暗いものをサッと受け止めていこうとするような星回り。
『うしろから大寒(おおさむ)小寒(こさむ)夜寒(よさむ)哉』(小林一茶)という句のごとし。
信州では家のそばでも振り返ればそこに山がある。しかも暗い冬山となると、文明の灯り程度ではどうにもできないような重く暗い存在感を放っていて、どうしたって圧倒されてしまう。その圧倒される感覚というのを、掲句は実にさらりと伝えてくれています。
あなたもまた、頭ではなく身体でもって新しい年を迎えていくべく、感覚をそろそろ切り替えていきたいところです。