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「愛がこんがらがって虐待になるのを止めたい」 福田萌さんが5年間の活動で感じたこと

街が子どもを歓迎しているか

海外に出てすごく思うのが、国がどうありたいかというメッセージが街のデザインに反映され、国民に伝わるということです。特に子どもを歓迎している国なのかどうかは、子どもを連れて街に出てみるとよくわかります。

いま住んでいるシンガポールでは、レストランには必ず子ども用のカトラリーや椅子が用意されています。ショッピングモールの3階以上には塾が多く入っていて、子どもが塾で勉強している間に親が買い物をするというライフスタイルを想定して街や建物がデザインされています。

なるほど、シンガポールは小さな国だから、子どもを手厚く支援して優秀な人材を育てることに力を入れているんだな、と実感します。

子どもを連れて外出するたびに「すみません」と謝り、ベビーカーでバスに乗車することも躊躇するような国では、本当に子どもを産んで大丈夫なのか、歓迎してくれるのかと不安になります。

子どもに関する政策を私たちもしっかり見ていかなければいけないし、それは違うと感じたら声を上げていくことも大事だなと思います。

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Akiko Kobayashi / OTEMOTO

ーーいま虐待に苦しんでいる子どもや、追い詰められている親に伝えたいことはありますか。

誰にも相談できずに悩んでいる人もいるのではないかと思います。どうせ相談しても変わらないとあきらめているかもしれません。ありきたりな言葉ですが、あきらめたらそこで終わってしまいます。

私が大好きな「きっと、うまくいく」というインドの映画があります。格差社会の中でも、大学生がITを学ぶことで周りを巻き込み、未来を切り開いていくストーリーです。

あきらめなければ必ず誰かが助けてくれ、状況が変わり、いつか風が吹いてチャンスがきます。

私はこの活動を通して、あきらめないで発信し続けることの大切さを知りました。学び続けることに貪欲でありたいですし、学んで得たものは広く伝えていきたい。そして、声をあげたら必ず大人が聞いてくれるんだと子どもたちが思えるような社会にしたい。そのためにこれからも活動を続けていきます。

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