人によって読み方が分かれる「鮭」。「サケ」と「シャケ」というふたつの読み方がありますが、どちらが正しいのか知っていますか?ここでは、「鮭」の読み方の違いやその理由、「サーモン」との違いなどについてご紹介!これで長年の疑問がすっきりしますよ♪
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「鮭」は「サケ」or「シャケ」?
川で生まれて海で育ち、ふたたび川にかえって産卵する魚「鮭」。縄文時代の貝塚から骨がみつかるほど、古くから日本人に親しまれてきた食材です。現在でも焼き魚にしたりと、朝食などのご飯のおかずとしても定番!焼き魚にしたり、フライにしたり、炒めものにしたり。幅広い調理法のレシピに活用できる食材、それが「鮭」なのです。
どちらの読み方が正しいの?
日本人に親しまれてきた「鮭」。これをどう呼ぶかは人によって意見が分かれるところです。基本的な呼び方は、「サケ」と「シャケ」と2種類があります。「サケ」のほうが一般的ですが、「シャケ」でも間違いではありません。それぞれ同じ魚のことをさしている呼び名です。
辞書などでは「サケ」と記載されていることが多く、それに派生して「シャケ」という読み方が広がったと考えられています。つまり、どちらも正しい読み方なのです。
北海道では「あきあじ」とも
秋に産卵のために川をのぼってくる鮭のことを、北海道では「あきあじ」とも呼びます。9月から10月の旬の味として、昔から親しまれています。北海道の厳しい冬に備えての貴重な食料として重宝されていたのだとか。産卵が近いので、「あきあじ」は身の脂は少ないのですが、卵(筋子)をお腹いっぱいに抱えているのが特徴です。
違う読み方がある理由って?
江戸時代の方言説
「サケ」が「シャケ」となったのは、江戸弁を使う人たちがサ行をうまく発音することができずに訛ったから、という説があります。つまり「サ」が訛って「シャ」になったというわけです。けれども、江戸弁を使っていた地域に限らず「シャケ」と呼ばれているため、この説も確実なものではありません。
加工の有無で変わる説
加工の有無で「サケ」と「シャケ」を分けるという説も。これは生きていたり生の状態のものを「サケ」、食用に加工されたものの場合を「シャケ」と呼ぶという説です。たとえば、水族館などで泳いでいるのは「サケ」で、魚屋さんやスーパーなどの棚に並んでいるのは「シャケ」といった感じですね。
この説もそれほど確証があるものでなく、俗説のひとつのようです。
アイヌ語説
「シャケ」という読み方はアイヌ語が起源であるという説もあります。しかし、鮭のアイヌ語は「チュキペ」であり、「サクイベ」や「シャケンベ」は鱒のことを指しているので、これも確実な根拠はないよう。
このように「サケ」が「シャケ」とも呼ばれている起源は、よくわかっていないというのが実情です。
「サーモン」とはどう違うの?
寿司でも人気のあるネタ「サーモン」。じつはそのほとんどが「鮭」ではありません。ほとんどの場合、その魚は「ニジマス」なのです。「マス」は英語で「トラウト」といいます。本来、淡水魚である「ニジマス」を海で養殖したものが「サーモントラウト」、つまり「サーモン」と呼ばれているのです。
つまり、一般的に「鮭」と「サーモン」は、別の種類の魚を指しているといってよいでしょう。
「サケ」と「シャケ」、長年の疑問がこれですっきり♪
「サケ」と「シャケ」、ふたつの「鮭」の正しい読み方について理由などをご紹介しました。私たちにとって身近な食材でもある「鮭」。その名前の呼び方には、まだ謎があるというのもなんだか不思議ですよね。また、「鮭」と「サーモン」が別の魚ということに驚いた人もいるのではないでしょうか?
この豆知識で、次に「鮭」を調理するのがほんの少しでも楽しくなったら幸いです♪