今週のさそり座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
あるべき交替劇
今週のさそり座は、精神を麻痺させる平和よりも、ある種の戦争状態を望んでいこうとするような星回り。
西洋の知的想像世界では、長いあいだペシミズムとニヒリズムは仏教と結びつけられてきましたが、そうした潮流の中にあって、ニーチェは明らかに“反仏教”の立場に立っていました。
彼の代表作である『悲劇の誕生』の執筆を通して、ニーチェの内部には次のような見取り図がしだいにはっきりと明確に浮かんでいったのではないでしょうか。一方には、仏教、平和、静寂主義、虚無を。他方には、悲劇、運命、闘争主義、存在を……。
あなたもまた、今後も生き続けて在るための原動力を見定めていくことがテーマとなっていきそうです。
今週のいて座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
不快ゆえにオススメです
今週のいて座は、みんなが目を向けないヒトやコトにこそ、むしろ目を向けていこうとするような星回り。
『太陽はいつもまんまる秋暑し』(三橋敏雄)という句のごとし。うだるような暑さが伝わってくる掲句は、そうして季節がとうに変わっても「夏だ!」と主張しつづけているかのような、太陽の存在感がよく捉えられています。
人間に置き換えてみると、「太陽」は少々“うざったい”存在ではありますし、「なんだか面倒だ」と遠ざけられることの方が多いかも知れません。しかし、面倒で、うざったくて、やり過ぎな「太陽」のような人も、本当にいなくなってしまっては困るのです。
あなたもまた、そんな世間から疎まれがちであるにも関わらず、必要不可欠な存在や在り方を、改めて再評価していくような機運が高まっていきやすいでしょう。
今週のやぎ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
ギブ&テイクを超えていけ
今週のやぎ座は、友達自身を愛しているのか、それとも彼らからの見返りを愛していたのか、自問自答していくような星回り。
思想家のシモーヌ・ヴェイユは、私たちに他者を想像することを強いる力、そして想像上の世界での均衡が保たれ、ギブ&テイクの成立を要請するような力のことを「重力」と呼びました。
私たちが物理法則から逃れられないように、重力もまた私たちに強制的に作用し、その力に飲み込まれることで人間関係は息苦しく、風通しの悪いものになっていく。
あなたもまた、身の周りに地獄を生みださないためにも、寂しさを紛らわしたいといった友達への見返りへの期待や願望を、いったんリセットしてみるといいでしょう。