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[おとなのソロ部]新宿駅から約2時間のワインの理想郷、「サントリー登美の丘ワイナリー」でほろ酔いひとり旅

旅行・おでかけ

日本ワイン発祥の地であり、ワイン県宣言をした山梨県には90軒以上ものワイナリーがあります。なかでも「サントリー登美(とみ)の丘ワイナリー」は、畑の土壌作りからぶどうの栽培、醸造、熟成までを一貫して行う、100年以上の歴史をもつワイナリー。そんな老舗が“FROM FARM”(すべては畑から)というコンセプトのもと、2022年9月にリニューアル。眺望抜群のテラスが誕生し、ワインショップや見学ツアーも刷新されました。ワインについてじっくり学べて、試飲もできるワイナリーは、実はひとり旅にぴったりのおでかけ先。ワイン好き必訪の「サントリー登美の丘ワイナリー」の楽しみ方をたっぷりお届けします。

新宿から2時間ほどでアクセス。金~日曜、祝日は甲府駅から無料バスも運行

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「サントリー登美の丘ワイナリー」があるのは山梨県北西部の甲斐市。雨が少なく、日照時間が長く、昼夜の寒暖差があり、ワイン用ぶどうの栽培に適した土地なんです。

車なら中央道双葉スマートICから約10分の場所ですが、ワイナリーでは試飲を楽しみたいから、電車&バスでアクセスするのが得策。新宿駅からJR特急あずさ・かいじに乗って、甲府駅まで約1時間30分。甲府駅南口からワイナリーまでは、金~日曜、祝日に無料のシャトルバスが運行していて、約30分で到着できます。シャトルバスが運行していない月~木曜は駅からタクシーで向かいましょう。甲府駅からはタクシーで約30分。もしくは甲府駅でJR中央本線に乗り換えて5分ほどの、竜王駅からタクシーで約15分です。

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丘を登る途中に白い看板が見えたら、到着はまもなく

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無料シャトルバスは往路4便、復路5便が運行。見学ツアーを予約している場合は、バスの到着場所から、坂道を下った先のゲストハウスで受付しましょう。

ぶどう畑や熟成庫の見学から4種類の試飲まで。満足度抜群のFROM FARM ワイナリーツアー

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ワイナリー全体で東京ドーム32個相当の約150万平方メートルという広さ!せっかく訪れたなら、広い場内をバスで巡るガイド付き見学ツアーに参加しましょう。3タイプの見学ツアーがあり、所要時間や見学場所、試飲できるワイン、料金が異なります。ワイン好きには登美の丘ワイナリーをフルコースで楽しめる「FROM FARM ワイナリーツアー」がおすすめ。

■FROM FARM ワイナリーツアー
開催日 金~日曜、祝日
時間 10時15分~、14時~(所要時間約1時間40分)
料金 1名5000円
予約 月初に翌月分の予約受付開始、公式サイトから要予約

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「FROM FARMツアー」用バス

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「FROM FARM ワイナリーツアー」に参加し、最初にやってきたのは標高約600mに位置する眺望台。目の前にはぶどう畑、その奥に甲府盆地、富士山を一望できます。この場所は、富士山や甲斐駒ケ岳、八ヶ岳といった高い山々に囲まれているため、雨雲が迫ることが少なく、ワイン用ぶどうの栽培に適しているのだとか。登って美しい丘という“登美の丘”の名前にも、ワイン造りの好立地であることにも納得!

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眺望台を下りて、南側斜面に広がる赤ワイン用品種・メルロの畑を見学。ここでは山梨大学と協同して、副梢(ふくしょう)栽培に挑戦しています。副梢栽培とは、果実の熟期を涼しい時期にずらす栽培方法。ぶどうは涼しい夜に糖分を蓄え、甘くなりますが、近年の地球温暖化で、昼夜の寒暖差はなくなってきています。ぶどうの房がつく新梢をあえて剪定し、新たに出てきた副梢という枝で果実を育て、11月ごろの涼しいタイミングで糖度の高いぶどうを収穫するのだそう。

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次は重厚な石造りの熟成庫へ。自然の山をくり抜いて造られ、通年約16℃に保たれています。

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樽熟庫には200ものオーク樽が並んでいます。1つの樽は225リットルで、ボトル300本分。樽熟成することで、渋みは柔らかに、酸味は穏やかになり、樽の成分も溶け込み、深みのある味わいになります。樽熟成の後は、瓶に詰め、瓶熟庫へ。寝かせることで香りや味わいがまろやかになり、色合いも深みを増します。

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写真左から塩尻メルロ、貴腐、登美の丘 甲州、登美の丘 赤

ラストはお楽しみの試飲の時間。ショップ2階にあるスペースで、ゆったりと4種類が味わえます。白ワインからスタートし、赤ワイン2種、貴腐ワインという順でテイスティングしましょう。
1.登美の丘 甲州(45ml)
品種は甲州で、辛口。ほろ苦さを感じる和柑橘のような香りと酸味、さわやかな渋みが特徴。カボスやレモンを使った料理と相性がいい。

2.登美の丘 赤(45ml)
品種はプティ・ヴェルドを主体に3種類を使用。上品な香りと濃縮した果実感があり、タンニンの渋みはなめらかなミディアムボディ。

3.塩尻メルロ(45ml)
メルロを使ったフルボディの赤ワイン。落ち葉のような、キノコのような、木を焦がしたようなと、表現される複雑な味わい。

4.貴腐(20ml)
気温・湿度・菌の付着時期といった複雑な条件が揃わないと収穫できない貴重な貴腐ぶどう。熟成に約8年かけた複雑な味わいと蜜のような甘さが魅力。
※時期によって内容や試飲アイテム等が変更となる場合があります。

ぶどう品種の特徴や栽培、醸造のこだわり、味わいの説明を聞きながら試飲が楽しめ、満足度は抜群。ボトルで5万5000円という貴腐ワインが試飲できるのもうれしいポイントです。気に入ったものは家飲み用に、ショップで買って帰りましょう。

入場無料&予約不要で楽しめる、見学用ぶどう畑や富士見テラス、ショップも

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見学ツアーに参加しなくても、自由に散策できるエリアもあります。ぶどう栽培に適した「サントリー登美の丘ワイナリー」ですが、その環境のなかでも微妙に異なる条件を考慮し、約50の区画に分けて11品種のぶどうを栽培しています。その11品種のうち9品種を見本園として集め、ぶどう畑の中を自由に歩いて見学できるんです。

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見学用ぶどう畑から続く階段の上には富士見テラスが。南に向かって、遮るものなく眺望が開け、眼下にはぶどう畑、奥に甲府盆地、富士山も頭をのぞかせます。

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眺望を楽しんだら、すぐ後ろにあるワインショップへ。おみやげが買えるのはもちろん、有料試飲もたくさん揃っています。

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