400年以上の歴史をもつ京菓子の老舗「京御菓子司 亀屋清永(きょうおんかしつかさ かめやきよなが)」。はるか昔、奈良時代に遣唐使が持ち帰った唐菓子をルーツとした「清浄歓喜団(せいじょうかんきだん)」 を始め、新作菓子と、おみやげにうれしい季節限定のお味見セットをご紹介します。
京菓子の歴史を伝える創業400余年の「京御菓子司 亀屋清永」
四条通の東端、八坂神社の西楼門の斜向かいに店を構える「京御菓子司 亀屋清永」。創業は徳川家康が亡くなった翌年の元和3年(1617)といいますから、その歴史の古さは圧倒的です。
そもそも屋号に「京御菓子司」がついているのは、数多くある和菓子店のなかで28軒のみ。江戸時代、幕府によって砂糖を扱える「上菓子司」を248軒に制限、そのうち朝廷へとお菓子を納める「禁裏御用達の上菓子司」をわずか28軒のみに制限しました。その28軒は「京御菓子司」とよばれ、その一軒が「亀屋清永」なのです。
これぞ京菓子のルーツ!七つの香が上品に香る「清浄歓喜団」
そんな歴史を伝えるお菓子が「清浄歓喜団(せいじょうかんきだん)」。奈良時代、遣唐使により穀物を材料にしたお菓子「唐菓子(からくだもの)」が日本にやってきました。そのひとつが「清浄歓喜団」です。神仏にお供えされた儀式性の高いお菓子であり、京菓子のルーツともいわれています。伝来当時は、栗、柿、あんずなどの木の実が入っており、それが江戸中期にあんこに変わったそう。比叡山延暦寺の阿闍梨(高僧)から習ったと伝わる秘伝の製法により、1つ1つ手作りされています。
「清浄歓喜団」1個(箱入り)702円
かつてはお供えのお下がりを貴族しか食べることのできなかったという高貴なお菓子ゆえ、1個から箱入りが販売されています。あんの中に七種のお香(白檀や桂皮など)が入っているのもお供え菓子ならでは。軟らかいお菓子に慣れ親しんでいる私たちにはちょっと硬く感じるので、トースター等で軽く焼いて食べるのがおすすめです。
400年記念菓子もお試しできる「秋限定のお味見セット」
「SHOU 翔」(左からいちじく、あんず)各5個入り648円
2017年に創業400周年を記念して作られたお菓子が「SHOU 翔」。洋酒好きの十七代目が「シャンパンにも合う羊羹を」と作られたのがこちら。
「SHOU 翔」(左からいちじく、あんず)各1個119円
羊羹部分にも果実感がしっかりとあり、ドライフルーツもたっぷり!ドライフルーツをしっとりとした羊羹が包み込み、とめどのないおいしさです。紅茶やスパークリングの日本酒にも合いますよ。
本店では、個装された秋のお菓子を1個ずつ選んで詰めあわせできる「秋のお味見セット」を販売中。8種類の中からお好きな4つを選べば、専用のボックスに詰めてもらえます。うれしいことに選べる8種類の中には「SHOU 翔」もラインアップ!
「秋のお味見セット」540円 ※8種類の中からお好みの4個を詰め合わせ
「秋のお味見セット」で選べる8種類はこちら。
「京おぼろ」各1枚108円
もち米でできたやわらかいお煎餅(おぼろ種)で白味噌餡をはさんだ「京おぼろ」3種(白味噌・キャラメルあん・秋色)
「栗くり」1個172円
白こしあんの生地で栗あんを包んで焼いた定番人気のお菓子「栗くり」。
「京びすけ 和蘭」1個118円
国産小麦の全粒粉、バター、牛乳と洋菓子の生地をベースにしているのにもかかわらず、蜜漬けの大納言小豆がしっかりと和を感じさせてくれる歯ごたえ硬めのビスケット「京びすけ 和蘭」。
「月影」1個194円
黒糖のコクとくるみの香ばしさをいかした甘さあっさりの羊羹「月影」。そして、400周年記念菓子の「SHOU 翔」2種(あんず・いちじく)。八角形の小箱に詰めて包装してもらえるので、手みやげにもいいですね。