かつお節が主役の料理を味わったことはありますか?静岡県焼津市にある「やなぎやカフェ」は、かつお節の産地として有名な焼津市で、おいしさに定評のあるかつお節店「柳屋本店」が作ったカフェ。削りたてのかつお節をこれでもかとたっぷり載せたたまごかけご飯や、かつお節でとった出汁を使った料理がカジュアルに楽しめるお店です。
創業150年以上の老舗かつお節店が始めた、削りたてのかつお節が味わえるカフェ
明治創業の「柳屋本店」は、地元では誰もが知るかつお節の老舗。創業者は鹿児島や北海道へかつお節の作り方を教えに行ったという記述が残っているほど、歴史のある会社です。
これまで、素材そのものを生かすことを大切にかつお節などを販売してきましたが、実際に食べてもらい、このおいしさをもっと多くの人に知ってもらえたら、という思いからカフェをオープンしたのだそう。
やなぎやカフェがあるのは柳屋本店 本社の隣、焼津ICから車で10分ほどの場所。店内には焼津らしい魚のアートが飾られています。
店内に置かれているのは、スケルトンのかつお節削り機。このおしゃれなマシンで、その日に使う分だけを毎日削っているのだそう。削りたてが食べられるなんて、最高です!
ちなみにやなぎやカフェでいただけるかつお節は「本枯節」。かつお節の中でも最上級品で、豊かな香りが特徴です。 お店で使う食材は、魚はもちろん野菜や調味料なども、国産または国内製造のものだけだとか。
かつお節やお出汁を心ゆくまで堪能できる定食&スイーツ
「削りたてかつお節のTKGセット」1000円
まずは気になるTKGことたまごかけご飯からご紹介。ホカホカご飯にたっぷりのせられているのは、先ほど店内で削られたばかりのかつお節!ご飯の湯気によって、まるで踊っているかのよう。
たまごかけご飯と侮ることなかれ。卵は生卵か温泉卵、汁物は豚汁かとろろ汁、佃煮は4種類から2つをセレクトできます。家で食べる卵かけご飯とはまったく違う、TKGの最高峰と思われるセットです。
食べ方の5か条が各テーブルに置かれているので、参考にしながら味わいましょう。
かつお節にわさびをのせた「泣き飯」や、たまごかけご飯専用の醤油をかける「ねこまんま」など、味変しながら最後まで飽きずに楽しめます。さらに追加でかつお節をのせる「追い鰹」も忘れずに。最後にとろろ汁をかけるのもおすすめです。
佃煮は、柳屋本店のオリジナル。定番のマグロとカツオの角煮のほか、ホタテ、ちりめんから選べます。どれも濃いめの甘辛味で、TKGのいいアクセントに。カフェに併設された売店で、同じものを購入することができますよ。
「選べるだし茶漬けセット」1300円
お次は、濃厚な出汁をかけていただくお茶漬け。この出汁がすごいんです。
「出汁包(だしパック)」という柳屋本店の看板商品で、うま味調味料などは一切含まず、使っているのはかつお節、昆布、白口にぼし、むろあじ節の4つの素材のみ。特にかつお節のおいしさを引き立てるブレンドで、とても香り高いんです。すべて国内製造の天然素材というのも安心感があります。
上にのせる魚は、生姜醤油に漬け込んだマグロと、特製ゴマダレがかかったブリのたたきの2種類から選べます。
まずはお刺身とご飯をそのままどうぞ。新鮮な魚を仕込んでいるので、生臭さは感じません。次にアツアツのお出汁をたっぷりかけて。香り高い出汁とお刺身の組み合わせは、とても贅沢な味わいです。最後にかつお節をかけて味わえば、出汁、刺身、かつお節の三重奏に、もう夢中!
「かつお節屋のフレンチトースト」500円
お出汁を使ったデザートにも注目したいところ。やなぎやカフェには、なんとフレンチトーストがあるんです!
味のポイントは、上からかける「だし蜜」。だし茶漬けにも使われている柳屋本店の「出汁包(だしパック)」の出汁とメープルシロップをブレンドしているので、コクがあって、ほんのり抜ける和風の香り。
意外な組み合わせと思いきや、トッピングされた削り節とともに、フレンチトーストにナチュラルにマッチするから不思議です。