精神科で外来を行い、6万人以上インスタやvoicyのフォロワーに対してHSP気質に関する発信、書籍刊行など幅広い分野で活動する精神科医しょうさんが、HSPやメンタルヘルスに関する身近なギモンを解説。生きづらいをラクにするためのヒントを連載形式で紹介します。
こんにちは、精神科医しょうです。日常生活でもビジネスの場でも、空気を読む事は多くありますよね。特に私たち日本人は言葉だけでなく、非言語的なサインや微妙なニュアンスから情報を読み取り、適切な行動を取ることが求められます。そのため、空気を読む能力はコミュニケーションや人間関係を円滑にするために、重要な能力の1つだと言えるでしょう。では、「空気を読める人」と「空気を読めない人」の違いとは具体的にどのようなものなのでしょうか?
「空気を読める人」と「空気を読めない人」の違い
他人の感情や雰囲気への敏感さ
両者の違いの1つに、「他人の感情や雰囲気への敏感さ」があげられるでしょう。例えば、ミーティングを会議室でやっているとしましょう。空気を読める人は会議室に入った瞬間、他の参加者の表情や姿勢から、会議が緊張していることを感じ取ります。この状況下で軽い雑談をする代わりに、まず会議の本題に集中することを選択します。しかし空気を読めない人は同じ会議室に入っても、他の参加者の表情や雰囲気に気づかず、自分の話題を押し付けたり、場の雰囲気を無視して冗談を言ったりするかもしれません。このように空気を読める人は他人の感情や雰囲気に敏感で、空気を読めない人は鈍感な傾向があります。
洞察力と共感力
洞察力と共感力も両者の違いとしてあげられるでしょう。空気を読める人は他人の立場や感情を理解し、その状況に応じて適切に反応します。例えば友人が悩んでいるときには、同情や助言を提供することで友人の気持ちを理解し、相手に寄り添って支えようと行動する人が多いです。しかし空気を読めない人は、他人の立場や感情を理解することが難しく、自分の視点や感情だけに基づいて行動する傾向があります。そのため、自分本位のアドバイスをしてしまいがちだったり、相手が傷つくような言葉を無意識にかけてしまう可能性もあります。このように空気を読める人は観察力や共感力が高く、空気を読めない人は低い傾向があります。
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もちろん、「常に空気を読んで、いつも周りの雰囲気に敏感になるべき!」と言っているわけではありません。そのような状態になってしまうと、空気を読み過ぎてストレスや負担が大きくなってしまうでしょう。しかし、場面やあるタイミングで「空気を読める人」になるのはとても大切です。そうすることで、上記で紹介したように、自分や周りにもポジティブな影響を与える事ができるからですね。では、空気を読める人になるにはどうすればよいのでしょうか?
空気を読める人になるには?
「では、明日から空気を読めるようになりましょう」と言われてもなかなか難しいですよね。なので、1つだけしてほしい事があるんです。それは相手の話をしっかりと聞くということです。「そんなに簡単な事でいいの?」と感じるかもしれませんが、空気を読む人になる上でとても大切な事なんですよ。相手の話をしっかりと聞く事を意識するだけで、
・衝動的に自分の感情を伝えてしまう
・思い込みで発言をしてしまう
・相手の発言を正しく理解する前に話し始めてしまう
こういった空気の読めない人がしてしまいがちな、代表的な行動を予防する事ができるからなんですね。ぜひ、明日から相手の話しをしっかりと聞く事を意識してみましょう。
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まとめ
今日は「空気を読める人」と「空気を読めない人」の違いのお話でした。途中でもお伝えしましたが、「常に空気を読まないと…」と考えてしまうとストレスや負担となってしまいます。大切なのは、空気を読める人にもなれる事です。今回のお話が少しでも参考になれば嬉しいです。