今回訪れたのは金閣寺から徒歩2分ほどの場所にある「BR CAFE(びーあーるかふぇ)」。奥に庭のある昔ながらの古民家へ靴を脱いで上がると、古きよき京都へとタイムスリップします。
世界遺産 金閣寺界隈で見つけた古民家カフェ
大人気の観光地、金閣寺界隈でひと休みするのにおすすめなのが「BR CAFE」。市内の西部を南北に通る西大路通と鞍馬口通の交差点から金閣寺に向かって総門に向かって歩く途中、1本目のわき道を右に入った場所にあります。
金閣寺の舎利殿から徒歩5分くらいの距離ですが、わき道に入るため穴場。目立つ看板があるのですぐに見つけられます。建物は建てられた当時の姿そのまま。
古いものを大事に使っているのは、「BR CAFE」の母体が、僧侶が身に着ける法衣を扱う会社だから。お部屋に飾られる着物の反物や婚礼着の打ち掛けも、正絹を使った本物です。
着物や御簾、琴など、雅な調度品が飾られる店内
店内へと誘うのは、お寺や神社などで見かける緋毛氈(ひもうせん)とよばれる赤いカーペット。奥には坪庭があり、緑が日の光を受けてきらめきます。
丸窓障子や奥庭と座敷の境にある濡縁など、かつてこの建物がつくられたときのままの姿が残り、昔ながらの京都の生活が垣間見えます。襖にはダイナミックな雲龍図が。
2階の2室をゆるやかに区切るのは御簾。御簾は平安時代、貴族と庶民を隔てる結界の役割を果たすものとしても使われていたそう。雰囲気がありますね。
御簾の奥は半個室になっていて、畳座敷にビロードのソファが置かれた和洋折衷。おめでたい鶴の柄の着物越しに入る光は赤みを帯び、赤い格子戸がはめられた床の間にはお琴が飾られていて妖しい魅力があります。
熾火(おきび)で炙る「きょうのおだんご屋さんセット」
「きょうのおだんご屋さんセット」1450円 追加のおだんご1本150円(写真提供:BR CAFE)
さて、「BR CAFE」の一番人気メニューといえば「きょうのおだんご屋さんセット」。4本のお団子と宇治のお抹茶、3種類のタレがついて1450円です。
なんといっても特筆したいのが、おだんごのおいしさ。材料は無駄なものをいっさい使わない米粉100%。燃料も簡易な固形燃料ではなく、裏庭で火起こしして着火した炭。熾火(おきび)で炙るから、すぐに焦げることはなく、じんわりとだんごに火が通り、表面はカリッと、中はふわっとやわらかく、温かく仕上がるのです。
だんごにつけるトッピングは3種類。黒蜜は沖縄から取り寄せたもの。深いコクのある甘さと素朴なきなこの風味が、米粉のだんごによく合います。
あんこは北海道産の小豆をたいた粒あんをやわらかくゆるめたもの。甘さ控えめなのでスプーンでたっぷりのせていただきます。もちろん王道のみたらしだれもあり、たっぷりトッピングしたつもりでも、だんご4本だと蜜が余ります。そんなときにうれしいのが、だんごのおかわり。観光地にありがちな1人1オーダーの縛りもないので、2人で1セット注文して、だんごを追加してシェアするのもgoodです。
夏におすすめ!冷たい和のお菓子「もなか」のアイス
「もなか バニラアイス」「もなか 抹茶とあんこ」各種1個400円
一年を通しての、甘味の一番人気は「きょうのおだんご屋さんセット」ですが、暑くなってくるにつれて人気が高まるのが「もなか」のアイストッピング。「バニラアイス」「チョコアイス」「抹茶アイス」「バニラとあんこ」「抹茶とあんこ」「チョコとあんこ」の6種類が選べます。