1年生で留守番デビュー
夏休み中のこどもの居場所や予定をパズルのように組んだとしても、フォローできない時間が生まれることがあります。調査では、学年が上がるにつれ、こどもだけで留守番をする機会が増えていることがわかりました。
小学生以下のこどもだけで留守番をさせることが「よくあった」「時々あった」と答えた人は、小学6年生では58.8%。小学1年生でも20.1%となりました。フルタイム共働きの家庭で、留守番の頻度が高い傾向が見られました。
こどもだけで留守番させたという人に不安なことについて聞くと、「不審者の訪問」46.7%、「火の元・家事」39.6%、「寂しくないか」30.2%が多くあがりました。
出典:積水ハウス株式会社 住生活研究所「夏休みに関する調査(2024年)」
留守番中の不安として約3割の人があげた食事については、「こどものご飯を調理してから外出した」が50.5%のほか、こどもがそのまま食べられるものや、電子レンジなどで簡単に調理できるものを買っておくような工夫が見られました。
親が勝手に決めない
子育てアドバイザーの高祖常子さんは著書『どう乗り越える?小学生の壁』で、長期休みのこどもの居場所に困っている場合には、学童以外にも公的なサービスが使えないかどうか、改めて自治体に確認することを勧めています。
『どう乗り越える?小学生の壁』(風鳴舎)
Akiko Kobayashi / OTEMOTO
例えば、「放課後子ども教室」(小学校の空き教室などを利用したこどもの居場所。施設によっては長期休みでも閉室にならないこともある)、「児童館」(18歳未満のこどもが自由に利用できる児童福祉施設。職員も配置されている)、「ファミリー・サポートセンター」(地域の提供会員に有償で依頼できる制度)など、無料や安価で利用できる施設やサービスが身近にある可能性があるからです。そのうえで、このようにアドバイスしています。
「親が勝手に決めないようにしましょう。『仕事に行っている間、こうやって過ごすのはどうかな?』と、まずはこどもと相談してみてください」
新学期は、学校生活で心配なことが増えたり、さまざまな家庭の子育てに触れる機会が訪れたりする時期。OTEMOTOでは、親子サポートプロジェクト「6歳からのneuvola(ネウボラ※)」をスタート。保護者が悩みがちなテーマについて、"先輩"や"同期"にあたる保護者たちのリアルな声を紹介します。
※ ネウボラ = フィンランド語で「アドバイスの場」という意味。妊娠期から子育て期まで切れ目のないサポートを提供する自治体が日本でも増えています。
※アンケートは引き続き募集中です
ひとつの正解はないけれど、みんながどう対処しているのかを知ることで、「うちの子には何が合うのか」を考えるヒントになりますように。アンケートは引き続き募集していますので、ご意見やご経験をお寄せください。
課題解決をともに考え、親子をサポートする企業や団体を募集しています。詳しくはこちら(contact@o-temoto.com)からお問い合わせください。