isutaでは今週も、SUGARさんが贈る週間占いを配信。
2024年下半期の占いも公開しているので、ぜひ併せてチェックしてくださいね♡
今週のおひつじ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
空気の研究
今週のおひつじ座は、「この世界を呼吸すること」をみずから実践していこうとするような星回り。
いわゆる自然哲学者の系譜に連なるアナクシメネスは、万物を総合的かつ統一的に理解するための出発点を「空気」に求めました(廣川洋一『ソクラテス以前の哲学者』)。
「空気である私たちの魂が、私たちをしっかり掌握しているのと同じように、気息と空気が宇宙全体(自然万有)を包み囲んでいる。」
あなたもまた、物事をやたらと分類・区別して切り刻んだり、対立的に捉えて満足してしまうのではなく、どうしたら一見すると分離・分断していると思われるものを結びつけ、再結集させられるかをこそ追求していきたいところです。
今週のおうし座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
重なる瞬間
今週のおうし座は、満を持して自分の“尻”を燃やしにかかっていこうとするような星回り。
『かぶせたる落葉を割つて炎立つ』(菅美緒)という句のごとし。
たかが焚き火となめてはいけない。今のあなたには「落葉」のごとき可燃材料には困っていないはず。それは日常の中で抱いたかすかな違和感であり、気付かないふりをしていた感情であり、やり場を失った思いであり、それらが長年の間に降り積もったものが、今か今かと着火の機会をうかがっている。
あなたもまた、このタイミングで自分なりの焚き火を燃やしてみてはいかがでしょうか。
今週のふたご座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
霧の中を歩いていく
今週のふたご座は、みずからの内面生活にさらなる奥行きを与えてくれる相手とこそ向き合っていこうとするような星回り。
フロイトが1909年に発表した「ある5歳の少年における恐怖症の分析」という症例報告は少年の名にあやかって「症例ハンス」として知られています。
内容としては「馬に噛まれる」という恐怖のために外出できないという少年の症状に対し、馬とは父親のことであり、エディプス的(父との対決)な状況における去勢不安がその背景にあると精神分析した内容なのですが、話の出来としては粕谷栄市の詩集『悪霊』に納められた「症例ジョン」という散文詩の方が、よほど人間の精神の深淵さを感じさせてくれるように思います。
あなたもまた、「症例ハンス」ではなく「症例ジョン」の方の意味での「分からない」に突き当たっていくことになるかもしれません。