今週のさそり座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
孤独と円熟
今週のさそり座は、心の底からの望みや理想を改めて浮き彫りにしていくような星回り。
『夜の部屋ポインセチアが赫すぎる』(千坂美津恵)という句のごとし。
「赫すぎる」の「赫」は、火が2つ並んでひと際燃えさかって見える様子を表した字であり、どこかきらびやかなイルミネーションを連想させますが、掲句であえて表明された過剰さは、そうした街のノリとは対照的に孤独を滲ませた作中主体にとってポインセチアの存在が「痛み」をもたらすものであることを表現しているのではないでしょうか。
あなたもまた、雑な暇つぶしでかき消したりするのでなく、微妙な心情の変化をじいっと見つめていくべし。
今週のいて座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
手と手
今週のいて座は、直接的なふれあいを通して親交を結んでいこうとするような星回り。
ユダヤ教・聖書研究者の前島誠は『不在の神は<風>の中に』のなかで、ヘブライ語で「手」「力」「傍ら」「記念」などを意味する「ヤード(YD)」という名詞から、「手でする」を原意とする動詞やさらにその派生語が作り出されとして、例えば、詩篇に次のような句を取り上げています。
「暮らしを支えるために朝早くから夜遅くまで身を粉にして働いたとしても、それが何になるのか。主は愛する者に必要な休息をお与えになるのだから。」(詩篇127・2)
あなたもまた、何によって知るべきかという最初の“一手”に立ち返り、頭で考えたことよりも手で感じたことにこそおのれの未来を託してみるといいでしょう。
今週のやぎ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
うそも真実
今週のやぎ座は、胸の底に沈みかけていた信義が問われていくような星回り。
『てつちりやけろりと嘘をつく人と』(三村純也)という句のごとし。これまで以上に、ほんとも虚偽で事実もでたらめなこれからの時代にあっては、筋の通し方というのもずいぶん変わってくるはず。
かつて寺山修司は「美しくない真実は、ただの事実に過ぎないだろう」とどこかに書いていましたが、ここでいう「美しさ」の基準とは分かりやすい権威だとかフォロワーの数にひもづくものではなく、そこにどれだけ愛情があるか否かの一点に尽きるのではないでしょうか。
あなたは、そんな時代の移り変わりにおのずと即していくことになりそうです。