なんだか最近、だるい・イライラする・肌もゆらぐ…それ、もしかしたら腸からのサインかも? 頑張りすぎず、食べ方を少し見直すことで、心も体もじんわりと軽くなる。「食べる腸活」で、体のゆらぎをやさしく整えてみませんか?
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目次 ★ 女性の健康は〝自分に合う食事〟から!
女性の健康は〝自分に合う食事〟から!
◇「食べるのが怖い」から栄養学を学び腸にたどり着きました
10代はひどい便秘に悩まされていました。どれだけ野菜を食べても、ヨーグルトを毎日食べても良くならなかったんです。不調は心にも影響し、性格もキツくなり、家族に当たっては自己嫌悪の日々でした。
その後、大学で管理栄養士を目指して学ぶ中、日本人の腸には主食、特にお米が必要だと知ったんです。当時の私が不調だったのは、主食を控えていたことも原因の一つでした。
資格取得後は病院に勤務したものの、激務とストレスで再び体調を崩し、退職。その後マクロビオティックを学び、料理研究家のもとでアシスタントを務めていました。結婚・出産後には、肌荒れや抜け毛、疲労感に悩まされ、改めて分子栄養学や臨床栄養学を学び、食生活を根本から見直すことに。
栄養は不足しても摂りすぎても腸には負担になります。栄養学を学び直し、自分の不調が改善されたことがきっかけで「食でもっと軽やかに生きる人を増やしたい」と思い、2020年にYouTubeを開設。特に人気のコンテンツは、甘いもの欲を止める動画や、疲労回復、美肌に関する動画など。情報があふれる今だからこそ、日本人の腸に合った“本当に意味のある食の知識”を、きちんと伝えていきたいと考えています。
◇ 夏〜秋は便秘や下痢が 起こりやすい季節です
暑さによるストレスや寒暖差などが原因で、自律神経が乱れ、腸の働きをコントロールする副交感神経がうまく働かなくなります。その結果、冬よりも夏のほうが腸の動きは鈍くなりがち。さらに、冷たい飲み物や、素麺や冷やし中華などの炭水化物中心の食事に偏ると、栄養が不足するので消化力も低下し、便秘や下痢を招きやすくなります。一日一回は温かい味噌汁などで、内臓を〝冷やさない〟ことが腸活の基本です。
そもそも便秘って? 3日間出なかったら便秘の合図。たくさん食べても少ししか便が出ないなら腸内細菌が少ない可能性が。コロコロ便はストレスやプレッシャーを感じている証拠です。
腸は1~2週間で生まれ変わる!
まずは「消化力」を養うことから。
「消化力」とは、食べたものをきちんと分解できる力のこと。消化力が弱いと、どれだけ良いものを食べても栄養がうまく吸収されず、かえって腸に負担がかかってしまいます。消化力には自律神経が大きく関わっていて、忙しい人や女性に消化力が低い人が多いんです。腸の細胞は早ければ1〜2週間で生まれ変わるので、便秘に悩まされている人は、自分に足りないもの、過剰摂取していたものを見直すことで腸内環境が整います。
point1:抜く 腸に負担をかけやすい砂糖・小麦・乳製品・お酒・高タンパクなどから、食べすぎているものを抜きましょう。トマトを食べて、便に赤いものが出てきたら消化力低下のサイン!
point2:入れる 腸内環境を立て直すには、発酵食品などでいい菌を取り入れることに加え、腸粘膜を修復するアミノ酸や、炎症を抑えるオメガ3系脂肪酸を意識して摂ることが大切です。
美容や健康のためにプロテインを飲む女性が増えていますが、消化力が弱いと腸に未消化のタンパク質が溜まり、〝デブ菌〟が増える原因に。一日あたり体重(㎏)×1.5gを目安にして。
point3:育てる 入れた菌は、育ててこそ定着します。腸の善玉菌のエサになる水溶性食物繊維やオリゴ糖を、野菜・果物・豆類・雑穀などから毎日の食事でバランスよく摂りましょう。
高脂質・高タンパクな食事を一気にとるチートデイは、腸にとって大洪水のようなもの。未消化物が溜まり、腸内環境を一気に乱す原因に。一日三食の食事が大事です。
それ、腸活で解決できるかも!
「夫とのケンカも腸が原因!?」
「便秘のせいで子どもにイライラ…?」
腸は「第二の脳」とも呼ばれ、腸内環境が乱れると心のバランスまで崩れがちに。実際、便秘がちな人より快便の人のほうが、集中力が高く、イライラしにくいというデータも。「やる気が出ない」「ずっとモヤモヤする」そんな不調は、腸からのサインかも。
腸を整えることで気持ちが前向きになり、自分の感情をコントロールしやすくなります。毎日の食事でできる「腸活」は、いちばん身近なセルフケア。
なかでも、実は「調味料」の選び方が腸にとってはとても大切。選ぶものによっては、サプリメントのような働きをしてくれることも。昔ながらの製法で作られた調味料を選ぶことが、メンタル安定への第一歩。素材の旨みも感じやすくなり、味覚まで整っていきます。(あこ先生)