こんにちは、ファイナンシャルプランナー2級と夫婦カウンセラーの資格を持つヨムーノライターFujisawaです。
こんにちは、ファイナンシャルプランナー2級と夫婦カウンセラーの資格を持つヨムーノライターFujisawaです。
国税庁のデータによりますと民間企業の年間平均給与所得は約420万円。
その平均給与所得より高い700万円程度の年収でも貯蓄がゼロという世帯が一定数あるのをご存知でしょうか?
なぜ、一般的に余裕があると思われている「年収700万円」世帯で貯蓄ができていないのか、貯まらない消費パターンと、実際の事例をご紹介したいと思います。
「平均以上だから……」財布が緩む思考
700万円という年収は「平均以上」というステータスから、「少しは余裕がある」「平均よりお金を使っても大丈夫」という金銭感覚に陥ってしまいがちです。
生活全般に「ちょっとだけいいもの」を選んだ結果、トータルの支出が大きく平均を上回っていたり大雑把な家計管理から収入はあるのに、貯蓄ナシ。という事態に陥ります。
では、実際の事例を元にどのようにお金が消費されていったのかみていきましょう。
食費
専業主婦のSさんは会社員の夫と幼い子ども2人の4人家族。
「貯蓄ができない」という相談をうけて、大まかな月々の支出を計算してもらったところ、食費が10万円近くかかっていることがわかりました。
特別に贅沢をしている意識はなかったSさんですが、食費の内訳をみてみると、ネットスーパーで食材を購入しており「高級品」ではないもののスーパーの値段の約2倍する食品を定期的に頼んでいました。
専業主婦で時間にも余裕のあるSさんは子どもたちには大人と別メニューを作ったり、リクエストに応えて料理していたようです。
自炊だから、外食するよりお金がかかっていないはず……と、あまり買い物ごとの金額を気にせず購入していたのが予想を上回る支出へ繋がりました。
月々使っていた金額がはっきりわかった時点で見直しを行い食費から大幅にコストカットしたところ、すぐさま家計は大きくプラス収支に好転しました。
身だしなみ費
30代のKさん夫婦は子どもなしの夫婦2人暮らし。
平均より全般的に支出が多い印象がありましたが、その中でもずば抜けて支出が大きかったのが「被服費」「美容院代」「サプリメント代」「化粧品代」といった、身なりを整えるためのコストが夫婦で月に13万円かかっていました。
Kさんは人と対面する仕事柄からも見た目に気を遣うことは必要でしたが、まさか総額で十数万円もかかっているとは予想していなかった様子。自分が身なりにお金を自由に使っている手前、妻にも「収入もそれなりにあるから洋服でも美容でも多少、お金をかけてもかまわない」と伝えてありました。
その結果貯金ができない上、買った品物によっては赤字になる月もあったようです。
子どもへの投資
会社員で共働きのHさん家族は現在小学生と中学生の子ども2人を持つ4人家族。
幼いころから教育熱心で、ピアノや水泳、プログラミング教室などの習い事に加えて、英会話の教材の購入、学習塾2人分で平均月9万円かかっていたそうです。
学年が上がり、部活動が忙しくなると習い事はやめてしまったり、教材に手をつけなかったりすることもあり、支出は9万円より減ったものの、それでも大きな出費であることには変わりません。
Hさんは家計の見直しをするときに「子どもにかかるお金は将来への投資なので減らさなくてもいいのでは?」という考えでしたが、手付かずの教材や乗り気のしない習い事は「浪費」とも言えるでしょう。
交際費
公務員のGさんは妻と子どもの3人家族です。
妻のママ友の付き合いでランチ代が月5000円ほどかかっていましたが、これは家計を圧迫するほどでもありません。
調べてみると2カ月に1回程度新幹線で夫の実家へ帰省しており、その他月3万円の仕送りもあります。平均すると月に8万円をGさんの実家とのお付き合いで支出していました。
Gさんには弟もいますが収入や家族構成の点からGさんが経済的にも頼られることが多いようです。妻もGさんの顔を立てるため、「そのくらい家族だからしょうがない」と我慢していました。
そして、帰省のたびに手土産を準備したり、父の日、母の日といったイベントにも欠かさず気の利いた贈り物をしていました。
4つの事例から
「いくらお金があってもそんな使い方をするなんて信じられない」と思った方もいるのではないでしょうか。