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素敵な器でいただきます。vol.7「渋谷の喫茶店、茶亭 羽當」

グルメ

食事をするとき、その器が素敵だとおいしさも倍増するような…とってもしあわせな気持ちになりませんか。目でみてたのしめる、味わってたのしめる、そんな豊かな「いただきます」の時間を堪能できるお店をご紹介します。第7回目は、渋谷にある隠れ家的 喫茶店「茶亭 羽當(ちゃてぃ はとう)」にお邪魔してきました。

渋谷の喧騒を離れて

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渋谷駅から徒歩2分。ゆるやかな坂の途中にある緑に囲まれたシックな建物が今回の目的地。「茶亭 羽當」です。木製の大きな立て看板が目印。

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扉を開けるとまるでタイムスリップしたかのような、ノスタルジックな空間が広がっていました。落ち着いた雰囲気の調度品があちらこちらに。

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「静かでしょう。渋谷としては少し異空間な感じがしますよね」と話してくださったのは、1989年の創業時からバリスタをされている寺嶋和弥さん。

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存在感のある大きな梁は14m。一枚板のカウンターは11mにも及ぶそう。「店内の梁には煙草の香りが染み付いてしまいました。時の流れを感じますね」。

もともとは他店で珈琲を入れていたという寺嶋さん。ある日オーナーと知り合い「こんな店をやりたい」という話で意気投合したのだと言います。

お客さまのために

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2人が想い描くお店は都会に佇む「珈琲と紅茶の専門店」でした。「バックカウンターにずらりと器を並べて。お客さまの顔を見て『これが似合うんじゃないか、よろこぶんじゃないかと思い浮かべながら提供していきたいね』と。『そんなお店ができたら最高だね』と言ってオープンしたのがここ羽當なんです」。

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「とにかくお客さまによろこんでほしい」と、開店当初は300点ほどだった茶器も今では、700点ほどに。「オーナーとわたしとで器屋や催事を巡り、いいな、羽當に合いそうだな、と思った茶器を都度、集めています。行商から購入したものもたくさん。原則的にはひとつも同じものはありませんよ。同じ柄でもかたちが違ったり、同じシリーズでも柄が異なったりします。常連のお客さまにも新しい発見やたのしみを提供し続けていきたいんです」。

近年はSNSをきっかけにお店を訪れる若い人も多いため、可愛らしいデザインの器も増えているそう。

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店内を大胆に華やかに彩る季節のお花もまた「お客さまによりよいひとときを過ごしてもらうために」とスタッフの手で活けられたもの。

インテリアのラインナップにも「お客さまをたのしませたい」という想いが詰まっているんです。

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「ヨーロッパテイストのスタンドの横に九谷焼のお皿があったり、抽象的な絵画があると思えば、版画があったり。統一感はないかもしれないけれど、いろんなお客さまがここに来て『これはおもしろい、素敵だな』と思えるものが1点でも見つかるといいですね」。

ここからはご自慢の茶器コレクションの一部を見せていただくことに。

引き立てる茶器

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羽當で扱う茶器は基本的には白地の磁器なのだそう。「茶器には磁器と陶器がありますが、うちはほとんどが磁器なんです。理由はひとつ。珈琲、紅茶が映えるから。味わいはもちろん、目で見てもたのしんでいただきたいので、器選びにはこだわっています」。

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さまざまな国の名器が並ぶ店内。「日本だと有田焼を多く扱っていますね。手前の茶器は酒井田柿右衛門の作品です。当代で左から12代目、14代目のもの」。

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「鳳凰画の茶器は、皇后雅子さまがご成婚されたときに献上した柄と同じもの、と言われています」。“限りなく白く、薄く、軽く”という高級磁器の特徴を備え持った逸品。

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こちらは源右衛門窯の作品。中国の唐草文様や日本の梅小紋、市松模様など、伝統的な柄を洋風の茶器に落とし込んだユニークなデザインです。

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素敵な茶器でいただく珈琲、紅茶。想像しただけでうっとりしてしまいます。メニューの豊富さも専門店ならでは。悩んだ結果、今回はオリジナルのブレンド珈琲と、一風変わった中国茶、ラプサン・スーチョンに決定です。

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