さて肝心のお味は?専門家の評価は◎でした
月刊誌『家電批評』にて長年コーヒーメーカーのテストにご協力をいただいている、カフェズ・キッチン学園長の富田佐奈栄さんと、コムスペース代表の中川恵介さんに、このマシンで淹れたコーヒー(ブレンド豆)を試飲していただきました。
お二人の感想は……
「しっかり苦味を感じますが、後味がスッキリとするブレンドらしい味わいです」(富田佐奈栄さん)
「全体的に美味しく感じます。香りもしっかり立っていますね」(中川恵介さん)
できあがりは飲み頃とされる65℃前後。それをぬるいと感じるかどうかで好みが分かれそう、と懸念を示しつつも「冷めてもコーヒー本来のブレンドの味わいが生きている」(富田さん)と高評価でした。
筆者もできたてを飲んでみたいと思います。
1カップを注ぐとこんな感じです。
<味・香り>
まさに喫茶店のマスターが淹れてくれたコーヒーのような、濃厚な味わい。ドリップ中に漂っていた良い香りがそのまま、カップの中からたちのぼってきます。美味しい~!
しかし、我が家の場合は常に“お店っぽさ”を求めているかというとそうでもないので、
・休日のゆったりとした時間にお店の味を楽しみたいときは、取扱説明書どおりの量で濃い目に。
・平日の朝にさっぱりと多めに飲みたいときは、水量を足して(または水量そのままで豆を少なめにして)やや薄めに。
といった感じで、そのとき飲みたい仕上がりに合わせて水や豆の量を調節しています。
<温度>
前述のとおり、できあがりの温度は65℃前後。できたてを冷まさずにすぐ飲むことができる温度です。アツアツ派には物足りないかもしれませんが、筆者には適温に感じます。
<量>
あたたかいまま飲み切るにはちょうどよい量なのかもしれませんが、ちょっと少なめ。最大の3カップを淹れても大人2人で飲むとあっという間になくなってしまうので、個人的にはもっとたくさん作れたらいいのになぁと思っています。
「ミル機能だけ」を使うこともできます
メニューダイヤルは左から「豆から/粉から/ミル/メンテナンス」となっており、ガラスサーバーとドリッパーをセットして「ミル」(ギザギザのマーク)を選択すると、豆だけを挽くことができます。
スタートボタンを押したあと、豆の量にかかわらず5分で自動停止しますが、それまではミルが動作し続けるので、挽き終わったところで自分でボタンを押して止めます。
普段は全自動の便利さにどっぷりと浸かっていても、たまにはハンドドリップしたくなることもありますよね。そんなコーヒー好きの気まぐれにも応えてくれる懐の深さも、このマシンの魅力のひとつです。
メンテナンスのしやすさは?(ミル編)
毎日のように使っていると、気になってくるのがメンテナンスですよね。まずはミルに日々溜まっていく粉の掃除から。左右にある着脱ボタンを押しながら引き抜くと、ミルが外れます。
付属の「お手入れブラシ」で本体のミル固定部をこすると、コーヒーの粉がパラパラと。下に皿を置いてキャッチします(皿は付属品ではありません)。
続いて、ミルの表面についた粉をブラシでしゃっしゃっ。
ミルカバーを回して、内部の粉も落とします。ミルの刃は金属加工の街・燕三条地域のステンレス製で、この形状は独自設計なのだそうです。
本体のミル固定部とミルあわせて、これだけの粉が取れました。
ミルを外して掃除をするなんて大変そう……とつい腰が重くなっていましたが、いざやってみるとミルを本体から外すのもミルを開けるのも簡単で、あっけないほどスンナリと終了。
皿だけではキャッチしきれなかったコーヒーの粉を掃除したり、コーヒー豆特有のあぶらっぽさで手がヌルヌルしたりしますが、メカの内部をのぞくワクワク感と粉が取れるスッキリ感があり、意外になかなか楽しい作業です。
メンテナンスのしやすさは?(水タンク編)
見た目よし味よしで、概ねとても気に入っているこのマシンですが、電源の位置以上に残念に思っているポイントがひとつ。それが「水タンク」です。