布団の見えざる敵といえば、“ダニ”ですが、ダニは6月から7月に増え始め、8月ごろにはピークを迎えると言われています。皆さん、ダニ対策は万全でしょうか? 「晴れの日に布団を干しているから大丈夫!」「毎
saitaPULS編集部
ダニが増える時期はいつ? ダニが引き起こす影響
ダニは、高温多湿の状態が最も繁殖しやすい環境だと言われています。そして、人間の皮膚カスをえさとして生きているため、1日のうちで最も長く過ごす布団はダニにとって好都合。まさに、“梅雨の時期の布団”はダニにとって格好の場所と言えるのです。
6月から7月に増え始めたダニが、8月ごろに繁殖のピークを迎えるのですが、ピークを過ぎた9月から10月にかけても油断はできません。死骸となったダニやフンが布団に残るため、ダニの駆除と併せて、死骸とフンの除去まで行うことが必要になってきます。
ダニが健康へ及ぼす影響は、くしゃみ、鼻づまり、咳、皮膚疾患などを引き起こすこともあるダニアレルギー。ひどくなると、ぜんそくになることもあるそうです。小さなお子さんがいるご家庭はとくに気になりますよね…。
ダニが増え始める前に、対策をしっかり行っておきたいところです。
ダニ対策は、「加熱」が大切!
では、いざダニ対策を! とまず思いつくのは、洗濯や日干しですが、それだけでは湿度を下げてダニの繁殖を抑えることができたとしても、ダニの死滅までには至らないと言われています。さらに、生きているダニは繊維にしがみついて離れないため、掃除機を使用してもあまり吸い取ることができません。
そうなると、一体どうすればいいのでしょうか?
じつは、ダニの弱点である「高温」の状態をつくりだせば、十分なダニ対策ができるのです。
ダニは、50度以上の熱なら20分から30分、60度以上なら一瞬で死滅させることができるそう!
そこで、ダニの弱点を利用し、自分でできる加熱方法を3つご紹介します。
【ダニ対策①】家庭用の衣類乾燥機、コインランドリーの乾燥機
衣類乾燥機とコインランドリーの乾燥機は、温度が55度以上になるものがほとんどです。そのため、毛布やタオルケットなどの寝具は、30分から1時間ほどあれば生地の奥まで熱が伝わり、ダニを死滅させることができます。
コインランドリーには、掛け布団や敷布団などの大型寝具を乾燥するものもあるので、有効活用してくださいね。
【ダニ対策②】布団乾燥機
布団乾燥機は、50度以上の熱を加えられるため、1時間ほどの使用でダニを死滅させることができます。
ただし、布団乾燥機がかからない場所ができてしまうと、そこへダニが避難することになるので、布団の隅々まで50度以上にすることが重要です。
布団の隅々まで50度以上にするコツは、
①敷布団に対して、布団乾燥機のシートを直角に置きます
②敷布団を、乾燥機のシートを包むようにして折り曲げます
③掛け布団を敷布団に被せます
これにより、熱が布団の中に閉じ込められ、隅々まで50度以上にすることが可能になります。
【ダニ対策③】炎天下の車内
夏の晴れた日に炎天下に置いた車内は、50度以上に達します。フロントガラスの下、太陽の光が十分あたるところに寝具を置き、裏表2時間ほど日に当てることがポイントです。
※フロントガラスに寝具以外のものは置かないでください。また、熱中症の危険があるため、車内に留まることはしないでください。
手間はかかりますが、自然の力を借りるので、3つの加熱方法の中では最もエコな方法です。
【ダニ対策の仕上げ】寝具の掃除機がけ
ダニを高温の加熱によって死滅させた後に重要なのは、仕上げの掃除機がけ。ダニの死骸やフンを吸い取ります。
『大人用の寝具(シングルサイズ)であれば片面あたり40秒、子ども用寝具であれば片面あたり20秒』が目安です。
家電量販店などで販売されている「掃除機用ノズル」や、ノズルに不要になったストッキングの足の先端部分を被せたものを使用すると、布団を吸い込まずにラクに掃除機がけが可能になります。
もちろん、布団用掃除機も有効です。
ダニ対策のポイントは、50度以上の加熱で、死滅させた後に掃除機で吸い取ること。頻度は、「加熱は3か月に1度、掃除機がけは1週間に1度」が目安です。
今からでも遅くはありません! ぜひお試しくださいね。
文/グンジ カナ