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本当は誰にも教えたくない!都内にある、隠れ家のような古民家カフェ特集

古くから残る建物を利用した古民家カフェは、少しだけ日常を離れて、ゆるやかな時間が過ごせる特別な場所。実は東京にも、たくさんの素敵な古民家カフェがあります。今回は、カフェに関する本を数多く執筆している川口葉子さんの新刊『時間を旅する40軒 東京 古民家カフェ日和』から、3つのお店をご案内します。

特別な時間が流れる古民家カフェへ

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古くから残る建物を利用した古民家カフェ。かつてこの場所で過ごした人たちの暮らしを想像しながら過ごす時間は、まるでショートトリップしたような非日常を味わわせてくれます。
流行の発信地・東京にも、そうした古民家カフェが数多く存在します。今回は、都内にあるとは思えない、隠れ家のような古民家カフェを3つご紹介します。

そこかしこに共同住宅の名残を感じる「つむぐり」

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浅草駅から徒歩15分ほどの路地裏に、ひっそりと隠れるように佇んでいるのが「つむぐり」。その外観は古い民家そのもので、中に入るとき、つい「お邪魔します」と言ってしまいそう。

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築70年ほどが経過した2階建の共同住宅を店主の室伏さんが自ら改修し、2015年に開店しました。
かつては三世帯が住んでいたという各部屋の壁を取り払った空間に、テーブルや椅子を配置。カフェとして生まれ変わりましたが、2階の元廊下だった所には昔の洗面台が残っていたりと、かつての生活空間の名残が感じられます。

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ここでぜひ食べたいのは、厳選した旬の食材で作られる季節のフルーツサンド。溢れるぐらいに果物とクリームが入ったサンドイッチから手作りの温もりが伝わり、懐かしい気分が高まります。
フルーツサンドを頬張りながら、ところどころに残る民家の名残を探し、かつてここで住んでいた方たちの暮らしを想像して楽しんでみてはいかがでしょう。

歴史あるお蕎麦屋さんの風情を残した「蓮月」

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池上本門寺の近くにあるのが、元お蕎麦屋さんの店舗を利用した「蓮月」。曲線を描く屋根や格子の窓が印象的で、まるでそこだけ時間が止まったかのような風格ある建物に、思わず足を止めて見入ってしまいます。

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この建物は、宮大工によって1933年に建てられました。もともと宿坊でしたが、その後、お蕎麦屋さんが入居。店主が変わりながらも続き、本門寺の参拝者や地元の方たちから親しまれていましたが、2014年に惜しまれつつ閉店。当時は解体の話も出ていましたが、歴史ある建物を残したいという人たちが集まり、外観はそのままに2015年秋、カフェとして生まれ変わりました。

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内装は、畳だったところを板張りにリノベーションしつつも、かつて勘定が行われた帳場などはもとのままの姿を残しています。格子窓から差し込む日の光に照らされる店内を眺めていると、時間を忘れてぼんやりとしてしまいそう。

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ここで味わいたいのは、抹茶白玉あずきアイスや蓮花茶。和の趣きが漂う場にぴったりの上品な味わいに心がほっと緩みます。
オーナーの輪島さんが「夕方から時間がぐにゃりと歪む」と表現する蓮月。その不思議な空間を体感してみてください。

店主がかつて暮らした家を解放した「茶寮おもだか」

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府中市若松町の人見街道沿い、白い暖簾がはためく門に誘われ足を踏み入れると、よく手入れされた立派な庭の中に佇む一軒家が姿を現します。それが、築149年の歴史ある建物を使った古民家カフェ「茶寮おもだか」です。

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1870年に建てられたこの一軒家は、カフェを営む店主・河内さんの奥さまが祖母や両親と暮らしていた家。10年ほど前に老朽化を理由に引っ越した後、リフォームを経て、2015年からカフェを営業するようになりました。
テーブルが並ぶ土間は吹き抜けになっていて、解放感あるスペースで食事を楽しむことができます。対して、部屋貸しをしている和室や縁側はかつての姿のまま。お家にお邪魔しているような感覚で、ゆったりと過ごすことができますよ。

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ここで振舞われるのは、韓国出身のご主人が作る韓国料理。「おもだか定食」は、府中産の古代米を加えたご飯に韓国のおかず5品が添えられた彩り豊かなセットです。
美しい庭を眺めながらゆったりと過ごすのは、日々の慌ただしさを忘れられる幸せな時間。美味しい料理に舌鼓をうちながら、古き良き時代の空気を感じてください。

その場の空気と物語を伝える古民家カフェの案内本

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今回ご紹介したようなカフェが数多く掲載されているのが、『時間を旅する40軒 東京 古民家カフェ日和』。カフェや喫茶店にまつわる本を多数執筆している川口葉子さんの書籍です。
変わりゆく街・東京で今でも懐かしい姿をとどめる古民家カフェの歴史が丁寧に綴られていて、眺めているだけでその場の雰囲気が伝わってきます。カフェの背景にあるストーリーを知れば、実際に訪れたときの楽しさも倍増。ぜひ手に取って、古民家カフェ巡りをしてみてはいかがでしょうか?

photo / 川口葉子

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