(3)見栄っ張りな環境
見栄や世間体を気にする家庭や見栄っ張りな人々がまわりに多い環境は、その見栄えから少しでも外れる者は非難されたり、排除されたりする傾向にあります。
それは当人にとって非常に怖いことであるため、指摘される前に先に自ら卑下してしまうという癖がつくのです。
卑屈な性格を直すヒントとは?
(1)変化を起こす
「どうせ私なんて……」と自分を卑下しているだけでは、心は同じ負のサークルを回っているだけです。
専門家に心の内を吐露して自己分析をし、気づきがあってもそれだけでは意味がありません。自分のマイナスな思考の癖や自尊心の低さに対して気づきがあったら、それをもとに変化を起こしてみましょう。
(2)何かひとつをやり遂げる
卑屈な感情から諦め癖がついていて、そんな自分に自己嫌悪していくタイプは、目の前にあるものを何かひとつやり遂げてみましょう。
「今ここにある課題」に集中していると、気づいたときには卑屈な感情はどこかにいっています。こうした体験を「ゾーンに入る」といいますが、このゾーンに入る体験を繰り返していると、卑屈になるという癖だけでなくさまざまなネガティブ思考の癖が小さくなっていきます。
(3)達成感を経験する
マラソンでいうならいきなりフルマラソンを完走する、など大きなことを目標にする必要はありません。
「とりあえず1カ月、雨の日以外は少しでも走る」など自分の身の丈にあったもので目標を作り、達成しましょう。今は万歩計アプリなど達成感が目に見えるツールもあるので、そうしたものを利用してがんばりを実感していくのもオススメです。
「卑屈」は自然な感情
誰でも時には、他人と比較して落ち込んだり投げやりになったりするものです。また防御心理ゆえに「先に自分から卑下しちゃおう」と考えるときがあるのも自然な感情です。
しかし、その感情を吐き出す先には相手がいます。ネガティブな感情を向けられてばかりいては吐露される側が疲れてしまいます。
ではどうしたらよいのか。「謙虚」になることを心がけましょう。
謙虚とは、自分のことも相手のこともしっかりと見つめて把握したうえで、相手に譲ったり慎ましい態度をとったりすることです。
一方の卑屈は、相手と向き合っていません。自分の内側だけに目を向けて、いじけている状態です。
卑屈な感情に支配されそうになったら「自分の感情だけでなく、相手やまわりの仲間のことも理解したり、思いを馳せたりできているか」ということに意識を向けてみましょう。それだけで卑屈は謙虚さに変わります。
(小日向るり子)
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