2030年までには専門職も消えていく?
さらに、近い将来である2030年までには専門的な職業もAIの発達によりとって代わられる可能性があると、駒沢大学の井上智洋氏に予想されています。
医師、薬剤師、看護師
医師、看護師、薬剤師は仕事が二分すると予想されます。
たとえば患者の移動などの力仕事を任せられるロボット、病名や最適な処方の判定ができるAIが導入されれば、病院で主に必要なのは患者の心を慰めたり、話を聞いたり、「この患者さんはこういう傷跡を気にしそうだな」と気遣う部分になります。
技能的な面はどんどんAIに委託され、これらの職業が残ったとしても従事する人数は少なくなるでしょう。その一方で、今の労働環境は改善される……と願いたいです。
FP、会計士
会計士も「こうすれば節税できますよ」というアドバイスまで含めて、AIが担当できる日が来るとしています。
すでにオズボーン氏の論文では個人向けFP(ファイナンシャルアドバイザー)が消える職業にランクインしており、会計士も次に危うい立場にあります。
教師
教師はすでに、一部の優秀な講師の衛星放送やアプリが活用されています。仮にこの「優秀な講師たちのやり方」を学習したAIが生まれれば、教育はAIの仕事になりうるのです。
プログラマー
なんなら、AIを設計するはずのプログラマーすらとって代わられ、AIのプログラムをAIが書く未来という、笑えない予想を立てる人もいます。
ここまでの未来が実現するなら、ほとんどの人類は無職になりそうですし私は悠々自適の無職暮らしを目指したいところですが……。
真面目に将来を考えるとして、どんな仕事がこれから残っていくのでしょうか。
AIの発達した未来でも残る仕事とは?
ここまでで、私のように算数がめっぽうできない人間にもできる、そしてAIが奪えない仕事があります。
それは「感情のやりとり」が発生する仕事です。
感情のやり取りが発生する仕事は残る
たとえばカフェやバーといった飲食店の店員がすべきほとんどの「作業」は消えていくでしょう。掃除や会計、テーブル拭きはAIロボットでも可能です。
しかしお客様の顔を見て、今日はこんなカクテルがお好きかな、じゃあこんな話題を振ってみようかな……と、会話を生む仕事。これは人間に残された仕事です。
人間が尽くすことで生まれる価値は代替不可能
接客でも、高級アパレルブランドの販売スタッフは「なくなる仕事」に入っていませんでした。それは高級ブランドのスタッフが顧客へ与えるのは「特別な場で買い物ができるという高揚感」だったり、「かいがいしく執事のように尽くしてくれるホスピタリティ」だからです。
こういった、人間が尽くすことで生まれる価値はなかなかAIで代替できないからでしょう。極端な話ですが、同じ理由からキャバクラも消えにくい職業と予想できます。