栄養満点のグレープフルーツ。スーパーでも手に入り手軽に食べられるのが魅力ですよね。この記事ではグレープフルーツを食べることで、身体にどのような効果をもたらしてくれるのかを、管理栄養士が詳しくご紹介します。食べる際の注意点もあるのでしっかり確認してくださいね。
グレープフルーツの効果効能は?
ストレス対策
体内にあるビタミンCは、ストレスが加わると急激にその量が減ります。これはストレスを受けると抗ストレスホルモンであるアドレナリンをつくるのに使われるからです。
ストレスは不安・緊張といった精神的なものだけではなく、騒音、過労、睡眠不足、寒さ、暑さも身体にとってはストレスです。そのためグレープフルーツは手軽にビタミンCを取り入れることができ、これを利用することでストレスに対抗する力が強まることが期待できますよ。(※1)
美容効果
ビタミンCは、コラーゲンというたんぱく質をつくるのに必要な栄養素です。コラーゲンの合成を助けることで、肌のハリを保ち、弾力のある肌づくりを助けます。
また、シミやくすみの原因となるメラニン色素の沈着を防ぎ、できてしまったメラニン色素を薄くする働きや、抗酸化作用もあるので、老化やトラブルから肌を守る働きも期待できます。(※2,3)
免疫力向上
ビタミンCは白血球の力を強化するのに役立っています。白血球には体内に侵入した病原菌を攻撃して免疫力を高める働きがありますよ。
また、日頃から充分にビタミンCを摂取することで、免疫力を高めて風邪をひきにくくしたり、治るまでの期間を短くする働きに繋がります。(※2)
高血圧予防
グレープフルーツに含まれている、カリウムは人の体に必要なミネラルの一種です。カリウムはナトリウムとバランスを取りながら、細胞を正常に保ったり、血圧を調整したりして、体内の状態を維持するのに役立っています。
ナトリウムは摂りすぎると血圧を上げる原因になりますが、カリウムにはナトリウムを排出する作用があるため、血圧を下げて高血圧の予防に繋がります。(※4)
リラックス作用
グレープフルーツに含まれているリモネンという成分は、りんごやぶどうには含まれていない、柑橘系の皮に多く含まれる、甘酢っぱく爽やかな香りの成分です。
柑橘類の香りの成分が体内に吸収されると、脳内でリラックス時に出るα波がでることからリラックス作用があるとされています。(※5)
脂肪燃焼
グレープフルーツに含まれているリモネンには、自律神経のひとつである交感神経を活性化させる働きがあります。交感神経が活性化すると、アドレナリンというホルモンが分泌され、脂肪を分解する酵素が活性化され、脂肪細胞に働きかけて脂肪の分解や燃焼が促される働きが期待できます。
またナリンギンという果皮に多く含まれているグレープフルーツの苦みの成分も血液中の脂肪を分解することによって血栓の予防や血管自体を丈夫にしてくれる作用が期待できます。(※5,6,7)
便秘改善
グレープフルーツの果皮や皮の裏側の白い部分にはペクチンという食物繊維の一種が多く含まれています。食物繊維は便の量を増加させて腸の働きを刺激させるとともに、腸内のビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌の割合を増やして、お腹の調子を整える作用もあります。
また、体内のコレステロールを体外に排出して、コレステロール値を下げたり、糖質の吸収を抑制する働きがあるため、食後の血糖値の上昇を抑える働きも期待できます。(※8,9)
グレープフルーツの効果的な食べ方
生のまま食べる
グレープフルーツに含まれているビタミンCは水溶性ビタミンのため、洗う・切る・加熱するなどの調理で栄養素が減少してしまいます。なので新鮮なうちにできるだけ生で食べることで効率良くビタミンCを摂取することができますよ。
またナリンギンは果肉よりも果皮に多く含まれているので、グレープフルーツの薄皮も一緒に食べるようにしましょう。(※2,6)