日頃から塩分を気にして食事をしていますか?塩分の摂り過ぎは様々な体の不調をきたします。健康な体を維持するためには、早いうちから減塩に取り組むことが大切です。今回は、減塩のコツについて管理栄養士が簡単にお伝えしますので、是非参考にしてみてください!
日頃から塩分を気にして食事をしていますか?塩分の摂り過ぎは様々な体の不調をきたします。健康な体を維持するためには、早いうちから減塩に取り組むことが大切です。今回は、減塩のコツについて管理栄養士が簡単にお伝えしますので、是非参考にしてみてください!
なぜ減塩する必要があるのか?
私たちの体液中の塩分と水分のバランスは一定に保たれています。しかし塩分が多いものを食べると、体液中の塩分濃度を調節しようと水分が必要となり喉が渇くのです。さらに、塩分の過剰摂取が続くと、水分量が増加することで血液量も増えて血圧が高くなります。この結果、高血圧やむくみ、腎機能低下などの症状を招き、体に悪い影響を与えてしまうのです。
1日の塩分摂取量とは?
日本人の食塩摂取量の目標値は、男性は7.5g/日未満、女性は6.5g/日未満とされています。日頃から減塩を意識しないと、1日に10g以上の塩分を摂っている可能性があると言います。
特に外食や市販のものを食べると過剰になる傾向があります。1食当たり2~3gくらいに抑えたいところですが、毎日の食事で塩分量を測ったり、計算するのは大変ですよね。そこで普段の食事でどんな食品に塩分が多く含まれるかを知っておく必要があります。
どんなものに塩分が多い?
塩分の多い食品を知っているのと知らないのでは1日の塩分摂取量が大きく変わってきます。どんなものに多いのかをご紹介しますね。
・肉加工品:ハム、ベーコン、ソーセージなど
・魚加工品:干物、缶詰、練り製品、魚卵、塩辛、佃煮など
・漬物類:梅干し、柴漬け、キムチなど
・お菓子類:スナック菓子、せんべいなど
・調味料:塩、醤油、味噌、ソースなど
・レトルト食品、冷凍食品、インスタント食品、汁物、麺類など
味付けをしていなくても美味しく食べられるものほど、塩分が多いと思っておくといいですね。塩、醤油、味噌、ソースなどの調味料は料理の味付けの際やかけて食べる場合の使用量に注意が必要です。
減塩のコツ!
選ぶ時に心がけること
■栄養素成分表示がある場合は必ず確認する
食塩相当量(g)と記載されていることが多いのですが、ナトリウム(mg)と表示がある場合は「ナトリウム400mgでおよそ塩分1g」と覚えて換算してくださいね。
■食材は下味がついていないものを選ぶ
例えばサバを使った魚料理を作る時、食材は塩サバではなく、生サバを選んで味付けの調節ができるようにしましょう。
■加工食品を控える
お肉を食べるならハムやソーセージなどではなく、肉をそのものを調理した方が塩分を控えることができます。加工食品などの塩分が多い食品を食べる場合は小さいものを選んだり、一度にたくさん食べないように調節しましょう。
■外食メニューは一品ものよりも定食タイプを選ぶ
外食のほとんどは味が濃いめに作られています。例えば丼やパスタなどの一品ものではしっかりした味付けで、自分では調節しにくいですね。ご飯とおかずが別の定食メニューにして、調味料をかけ過ぎないようにしたり多いものは残したりして調節するといいでしょう。
食べる時に心がけること
■調味料は「かける」よりも「つけて」食べる
例えばお刺身を食べる時にお刺身の上に醤油をかけるのではなく、小皿に醤油を入れて少しづつつける程度にしましょう。
■汁物は1日1回までにする
味噌汁や麺類の汁にはたくさんの塩分が含まれています。味噌汁は具を多くしてお汁の割合を減らしましょう。麺類は汁を全部飲み干さないで残すようにすることで、1〜2gほど塩分量が減ります。
■おかずばかり食べない
例えおかずの味付けを薄くしていたとしても、食べ過ぎると塩分摂取過剰になります。特にお酒を飲むと食欲が増し、味の濃いおつまみを食べてしまいがちなので注意が必要です。
調理のポイント
■新鮮な材料を用いる
素材の味だけで美味しさを楽しめるので、味付けに使用する調味料を減らすことができます。
■香味野菜を利用する
三つ葉、ねぎ、にんにく、生姜、セロリ、しそなどの香味野菜を利用すると調味料に頼らなくても、料理の味のポイントになりますよ。
■塩分を含まない調味料を利用する
レモン、ゆず、すだち、酢などの酸味のある物やこしょう、山椒、七味、唐辛子、カレー粉、わさび、からしなどの香辛料を利用すると塩分を使わないでも料理の味付けとなるのでおすすめです。
■煮物、汁物に偏らないようにする
煮物や汁物よりも焼き物の方が塩分量が少なくなります。煮物や汁物に偏らないように炒め物、和え物など違う調理法にしましょう。
■一つの料理に重点を置いて味付けを
料理全部を薄味にせず、主菜、副菜のおかずのうち、一品だけ味を濃くしましょう。例えば3品あるおかずのうち、1品を薄味にすると料理全体にメリハリがつき、濃いおかずに偏らない献立になります。