例文
・「厚かましいお願いですが、しばらく預かっていただけませんか?」
・「ただでさえお世話になっている上に、厚かましいことを申し上げますが……」
・「手取り足取り面倒を見てもらおうというのは、厚かましいんじゃないかな?」
(2)「おこがましい」
「差し出がましい」と意味はほぼ同じですが、謙遜によく使われます。また、少し強い言葉なので、指摘に使うときつく聞こえます。
そもそも、「おこ」は古語で「バカ」という意味で、「バカげている」が転じて「生意気だ」「しゃくにさわる」「身の程知らずに思い上がっている」という意味になったものです。
例文
・「こんなことをお願いするのも、おこがましいのですが」
・「私がリーダーだなんて、おこがましいです」
・「結果も出せていないのに、待遇ばかり望むなんておこがましいよ」
(3)「僭越ながら」
自分の立場や資格を越えて、出過ぎた真似をすること。「僭」も「越」も、自分の分際を越えることを意味します。
固い言葉なので、もっぱら結婚披露宴や授賞式などのスピーチ、司会の挨拶で使われています。
例文
・「僭越ながら、乾杯の音頭を務めさせていただきます」
・「僭越ですが、本日の司会を務めます」
謙虚な姿勢を伝える「差し出がましい」
誰に対しても、何かを頼むのは気を使うものです。特に、顧客や上司・先輩などに協力をしてもらわなくてはいけないときは、言い出しづらいですね。
そんな場面で、「差し出がましい話ですが」というクッション言葉を付けるようにしましょう。「目上の人に無理なお願いをして申し訳ないのですが」という謙虚な姿勢が伝わります。
(吉田裕子)
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