つくばみらい市が市内の全小中学校に自動販売機設置。その意図とは…
(写真提供:つくばみらい市教育委員会)
連日猛暑が続いているが、コロナ禍で夏休みが短縮になった学校も多い。そんな中、つくばみらい市の教育委員会の熱中症対策が話題を呼んでいる。しらべぇ取材班は、教育委員会から、詳しく話を聞いた。
■児童生徒が毎日1本づつ飲める
つくばみらい市は、児童・生徒の熱中症対策として、市内すべての小中学校(14校)に、各校の規模に応じて1~3台の自動販売機を設置した。販売機の中には、水のペットボトル(500ml・280ml)が入っており、児童・生徒は毎日1本づづ飲める。
実施期間は8月24日から9月30日までで、4,596名分の費用約1,515万円は、地方創生臨時交付金を活用するという。
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■コロナ禍で二学期開始が前倒しになったため
自動販売機を導入した理由について、学校総務課は、「新型コロナの影響で、通常は9月1日から二学期開始だったが、それが前倒しになり、暑い時期に学校に通わなくてはならなくなったから」と話す。
また、「教室内にエアコンが設置してあるが、コロナ禍で換気が必要になり、児童・生徒がより暑さを感じやすくなっているため」とも語る。
■精神的負担も和らぐ
新型コロナ感染を考慮すると、同じ水道の蛇口を使って水を飲むことを敬遠しがちになる。そのため、児童・生徒は、水筒を持参しているが、毎日飲む配分も考えながら過ごしているという。毎日ペットボトルが配布されることで、その精神的負担が和らぐことも大きいとのことだ。
■教師の手を煩わすこともない
自動販売機は、地元業者から無償リースされており、期間終了後は撤去する。お金を入れなくてもペットボトルが出てくる仕組みになっている。また、ペットボトルの補充やゴミの回収も業者がやってくれるため、教師の手を煩わせることもない。
このアイデアは業者側から提案を受けたわけではなく、教委自らの発案だという。児童・生徒が一日に2本以上持っていってしまう可能性も考慮し、職員室の近くに自動販売機を設置している。
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■児童・生徒は喜んで利用
設置初日となった24日は、児童・生徒が喜んで自販機を利用していたという。クラスによって、代表者がまとめて取りに来るなど、それぞれの学校で工夫しながら運用している。
学校総務課の担当者は、「この暑い時期に、児童・生徒が喜ぶ冷たい水を提供することに意義がある」と述べた。SNS上には「全国でやってほしい」という声が多くあがっている。
(取材・文/しらべぇ編集部・おのっち)