(1)罪悪感がある
「取り返しのつかない悪いことをしてしまった」「できることがあるのにしていない」「自分だけ楽をしている」といった罪悪感があると、「自分は責められるべき」と感じています。
人は感じていることと現実を一致させたいので、無意識にいろいろなことで自分を責めるような状況を作り出します。
(2)0か100の完璧主義
完璧にできた時にだけ評価をして、それ以外はできなかった「失敗」と認識しています。
また、完璧を目指して「○○すべき」「○○してはいけない」といった自分のルールを多く作っています。
この状態では「できていないこと」が目につきやすく、自責の材料が尽きません。
(3)自己否定を前提に理解する
物事を理解する前提に自己否定があると、自分を責める捉え方をしやすくなります。例えば、「自分は仕事ができない」と思っていると、上司からの言葉を叱責と理解することも。否定が前提にあると、「アドバイスがもらえた」とポジティブには捉えにくいのです。
(4)自己肯定の方法が分からない
人から褒められる・認められる経験が少なかったり、欠点ばかりを指摘されたりしてきた場合、自分を責める方法は知っていても、肯定する方法は身についていません。
「頑張っている」「できている」「自分にはいいところがある」などと積極的に自己肯定をしていく必要があります。
(5)自分を守る防衛手段
「私が悪いです」と自分を責めることで、周囲の人に「どうか、これ以上私を責めないでください」と訴えています。
傷つくのを避ける防衛手段として自責を使うことがあります。しかし実際は、際限なく自分を責めてしまうことが少なくありません。
自責の念から解放されるための対処法
どうすれば自責の念から自分を解放することができるのでしょうか。自責の念を克服していくには、心の在り方を少しずつ整えていくといいでしょう。具体的な方法を紹介します。
(1)反省と自責を分ける
失敗や過ちに反省は必要です。反省は改善点や今後の課題を見つける作業です。
自責の念が強い人は反省と同時に自責をしていますが、反省と自責とは別物です。今後どうしたら良いかを考えるようにしてみましょう。
(2)自分を許す
「自分が悪い」「自分は許されない」という思い込みを変えるために、鏡に映る自分に向かって「私は私を許します」と声に出して伝えましょう。毎日10回くらい、45日ほど続けると心持ちが変化してくるでしょう。