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たんぱく質チャージは「朝」がおすすめ!その理由は?管理栄養士が解説

注目の栄養素「タンパク質」。毎日とりいれるタンパク質ルーティンをはじめるひとも増えましたね。これまでは1日摂取する量が重要視されていましたが、それに加えて1日を通して均等にとることで筋力合成が変わってくることがわかってきました。運動前?運動後?それとも寝る前?「…なんだか難しそう」と思っていませんか?シンプルに、まずはじめるなら「朝」!その理由とは?

ゴールデンタイムの「朝」。たんぱく質ルーティンをはじめよう!

「たんぱく質をとるタイミングは?運動前?運動後?」という質問をよく受けます。

答えは「まず、朝」。

筋肉は常に分解合成を繰り返していて、特別な運動をしなくても、1日の生活そのものが運動だからです。筋肉は1日にしてならず。たまにトレーニングをしたときだけがっつり食べても美しい筋力アップにはつながりません。また、たんぱく質は他の栄養素と同様に貯金ができず、一回の許容量も決まっているためにこまめにとることが重要なんです。

なぜ「朝」にたんぱく質?その理由とは

筋肉合成のスイッチをオン!「カタボリック」を進める!

食事でとったたんぱく質には体内でアミノ酸に分解され、筋肉合成のスイッチをオンにする「アナボリック(同化)」という働きがあります。特に前日の夕食から10時間以上経過している朝食で早めにアナボリックのスイッチをオンにすることで、筋肉合成がすすむ1日にしてくれるということ。
反対に、空腹になると今度は筋肉分解のスイッチ「カタボリック」が進みます。朝のタンパク質供給が途絶えたているときに、1日の生活活動がスタートすると、筋肉分解が進んでしまうことになります。これはもったいない!

一日の運動=生活活動がはじまるから!

一日の消費エネルギーのうち、8割近くが、基礎代謝や生活や仕事によるもの。特別なトレーニングをしなくても、脳を使ったり食事をすることでもエネルギーを使っています。つまり、一日の生活そのものが運動。筋肉は新陳代謝が活発で常に分解や合成を繰り返しています。特に重要なのが活動が始まる午前中です。

日本人女性は、午前中にたんぱく質が足りていない!朝食で9割、ランチでも6割不足。

たんぱく質の目標量、つまり最低限の数値として成人男性60g、女性50g。1食あたり15~20g程度が一つの目安です。
いまの日本人のライフスタイルは、午後から夜にかけての食事にウィエイトがおかれています。夕食でのタンパク質摂取量は男女ともに9割近くの人たちが摂取できています。一方で、朝食でたんぱく質が足りている割合は男性2割、女性1割程度。ランチでも男性7割、女性は4割しか充足できていません。

ダイエット中「夕食がっつり」は注意。睡眠の質を下げ、ボディラインも崩れる

一定量以上を使いきれなかったたんぱく質は脂質にかわります。特に夜は体内に蓄積されいやすく太りやすくなるので「夕食にまとめて肉がっつり」は要注意。また、睡眠2、3時間以降の飲食はどんなものでも睡眠の質を低下させます。睡眠の質の低下は肥満リスク。。といろいろと注意が必要。朝昼なら、ダイエット中でも太る心配が少なく安心して食べることができるチャンスともいえます!

「朝たんぱく質」の5つのコツ

(1)発酵食品を使う

体がまだ起きていない朝は、腸の働きを促し、消化吸収の優れた発酵食品がおすすめ。乳たんぱく質の牛乳や大豆たんぱく質の豆乳を発酵させたヨーグルト。大豆の発酵食、味噌をつかった味噌汁など。酢や酒かすをたんぱく質にプラスするのも有効です。

(2)デトックスに働く野菜や果物をプラス

午前10時前後は1日で最も老廃物を体外へするデトックスタイムでもあります。デトックスで腸内を掃除することはたんぱく質の効果的な吸収合成にとっても重要。デトックスを促す食物繊維、抗酸化物質のポリフェノール、ビタミンACEやカリウム、ミネラルを含む野菜や果物もプラスして。野菜や果物に含まれるビタミンC、糖質はタンパク質合成を促進する働きもあります。

(3)アイスよりホット

長時間絶食状態の胃腸はスロースタートが重要。人肌程度の36度は負担なく消化吸収が高まるといわれています。レンジで軽くあたためたホットヨーグルト、豆乳やミルクをつかった野菜ポタージュや味噌汁などを利用して。体温を1度あげると代謝は1割以上アップします。ダイエット中はホットがおすすめ。

(4)吸収スピードが速い食材と腹持ちがよい食材を組み合わせて

消化吸収のスピードが速いのは乳由来のホエイたんぱく質。特に発酵させたヨーグルトは優秀。朝からしっかり空腹を感じていて食欲あり、時間がない、いきなり朝からギア全開で頑張らなきゃいけないときによいですね。一方ゆるやかに吸収する大豆たんぱく質は、腹持ちがよいので、例えば動く直前に胃に食べ物をあまりいれておきたくない人にもおすすめ。自分の体質やその日の体調、スケジュールに合わせて選びましょう。

(5)朝が苦手なひとは分けてチャージ。午前中のおやつもアリ。

いきなり朝ごはんを食べるのはハードルが高い。という人はまずはドリンクで少量でも。
タンパク質はこまめにとるほどロスがないので、例えば2時間後10時ころにもう1回おやつとしてチャージすればいいのです。

朝たんぱく質ルーティンにはー「ホット豆乳ヨーグルトwithバナナきなこ」

レンジで人肌程度にあたためた豆乳ヨーグルトにスライスしたバナナときな粉をトッピング。スムージーにしてもOKです。

植物性の大豆たんぱく質は筋力分解を抑制する働きがあります。抗酸化の大豆イソフラボン、食物繊維も同時に含み、朝のデトックスタイムにも◎
乳たんぱく質に比べて消化スピードのゆるやかな大豆たんぱく質は、消化の良いヨーグルトにし、かつホットにすることで吸収効率を高めます。

さらにたんぱく質の相棒といえば「バナナ」!タンパク質合成を高めるビタミンB6やビタミンC、デトックスに重要な食物繊維やポリフェノール、水分代謝を促すカリウム、そしてスピーディーに消化される果糖と、朝のタンパク質チャージに重要な要素がずらり。マグネシウムは筋収縮にも働くのでスタートアップには欠かせません。また、脳の伝達物質であり睡眠の質を高めるセロトニンの原料となるメラトニンが豊富な果物。朝たべることでその日の夜の睡眠改善が期待できるのです。もちろん糖質も含みます。朝なら1日の活動で使い切ることができるので、朝バナナは「金」!。

ほのかな甘さがうれしい「きな粉」は大豆を炒って挽いた、凝縮されたたんぱく質食材。たった大さじ1杯で豆乳100mlと同等のタンパク質およそ3.6gがチャージできます。

サステナブル志向やヴィーガンなど、最近トレンドのプラントベースの食生活を目指すひとの朝ごはんでもこれならOK。もちろんお好みで牛乳を使ったヨーグルトでも可能。吸収スピードがさらにたかまります。ダイエット中なら脂肪が少ないものを選ぶと良いと思います。お試しください。

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