今週のふたご座の運勢

illustration by ニシイズミユカ
日常のデザイン
今週のふたご座は、ごく普通の生活の中に創造性の種を撒いて、それを見守っていくような星回り。
現代アメリカの作曲家ジョン・アダムズはインタビューの中で「僕の経験からいうと、本当に創造的な人々の仕事の習慣はきわめて平凡で、とくにおもしろいところはない」と話しており、「基本的に、なんでも規則正しくやれば、創作上の壁にぶちあたったり、ひどいスランプに陥ったりすることはないと思っている」とも断言しています。
とはいえ、毎日何かを「規則正しく」やり続けるということほど難しいことはないはず。そして難しいことをこなせるようになるためには(しかもごく平凡に見えるように!)後天的な訓練が必要ですが、多くの場合、人は病気や事故などに直面するまで、日常生活を送るのに特別に訓練が必要であるとは考えません。
日常生活を規則正しくこなしていく訓練とは、多様な経験の実る土地に分け入っていくこと。そこで少しずつ土地をならして耕し、種を撒いて収穫することで、さまざまな豊かさや創造性の現れを人は経験していくことができるのです。あなたも一見地味に感じる日々の習慣やちょっとしたひと手間を積み重ねていくことを、改めて大切にしていくといいでしょう。
今週のかに座の運勢

illustration by ニシイズミユカ
空気と光を通していく
今週のかに座は、キラキラとした光を自分のなかに浸透させていくような星回り。
「子らの踏む音に光や霜柱」(日下節子)は、読むだけで脳裏に映像が浮かぶかのような一句。あなたが最初に感じたのはザクザクという音でしょうか、それとも子どもたちが道ばたの霜柱を踏みつけにしている光景でしょうか。
もちろん、人間の脳は複雑ですから、聴覚と視覚がはっきり分かれている訳ではありません。占星術的には聴覚はかに座と、視覚はおとめ座と対応しており、この2つの星座はもっとも連動しやすい2つ離れた関係性(セクスタイル)にあります。共感覚体験者のエピソードなどでも特定の音が特定の色と対応して見えるなど、その結びつきは頻繁に報告されているのです。
掲句の場合は言語感覚(ふたご座と対応)とも結びついていますから、3つの感覚が互いに結びついていくなかで、子どもたちの歓声だったり、雲間からのぞく日の光や霜柱などの情景などが、透明な萌芽のように心のなかに育ってくるのが感じられてくるはず。あなたも複数の感覚を丁寧に結びつけていくことを通して、自分なりに感受性を生き返らせていくことがテーマとなっていきそうです。