旬の食材、発酵食品…先人たちの知恵や工夫がたっぷり詰まった「和食」は、私たちを健やかな心身に導き、腸内の環境を改善することでスリムな体形も叶えてくれます。食の欧米化が進んだ現代社会で、今こそ昔ながらの「和ごはん」に立ち返りませんか?一汁一菜でなくてもOK!手軽に日常の食卓に取り入れられる和風スープレシピを、管理栄養士の圓尾和紀さんが連載形式で教えてくれます。
気温が下がってくると、お肌のカサカサ、かゆみなどに毎年悩まされる…という方も多いのではないでしょうか。肌トラブルの原因はさまざまですが、栄養不足が原因だったということも少なくありません。特にダイエットに取り組んでいる方では栄養が不足して肌のトラブルにつながることも多いです。今回はそんな乾燥からお肌を守るための栄養をしっかりとれてかつダイエットに役立つスープレシピをご紹介します。
この時期に肌トラブルが増える理由
外の気温が下がってくると、体が冷やされて血管が収縮することで肌の新陳代謝・ターンオーバーが乱れて角質層内のバリア機能が低下します。また、空気の乾燥により肌の水分が空気中に出ていってしまうことで肌が本来持っているバリア機能や保水能力が低下してしまいます。
それに加えて体を冷やすものを食べていたり、ストレスが溜まったりすると、より肌の乾燥が進んでしまいます。外からの肌ケアも重要ですが、しっかり栄養をとって内側からケアすることも忘れないようにしましょう。
ダイエット中でも欠かせない肌の栄養素
皮膚はたんぱく質からできています。肌のバリア機能を担い、潤いを保つ天然保湿因子(NMF)の材料もたんぱく質です。たんぱく質は魚や大豆、肉、卵、乳製品に多く含まれていますが、ダイエットを意識して食事を制限している人ではこのあたりの摂取量が足りずにたんぱく質不足に陥ってることも考えられます。
また、肌の潤いを保つのに欠かせないのが各種のビタミン類です。皮膚の健康に関わるビタミンA、コラーゲンの生成に必要なビタミンC、肌の血行を促進させてくれるビタミンEなどがありますが、今回スープで使う小松菜はこのあたりのビタミンがすべて揃った素晴らしい食材です。
それではレシピをご紹介しましょう。
鶏団子と小松菜の和風スープ
材料(2人分)
・鶏ひき肉 90g
[A] 酒 大さじ1
[A] 片栗粉 小さじ1
[A] 塩 ひとつまみ
・小松菜 一束
・春雨(乾燥) 20g
・生姜 ひとかけ
・昆布 5センチ
・塩 小さじ1/4
・醤油 小さじ1
・黒胡椒 適宜
つくり方
①鍋に水450mlを入れて昆布をつけ、15分以上おく。ボウルに鶏ひき肉と[A] を入れて混ぜ込む。小松菜は根本を切り落とし、四等分の長さに切る。春雨はキッチンバサミで半分の長さに切る。生姜は千切りにする。
②昆布をつけた鍋を火にかけ、沸騰直前で昆布を取り出し、煮立ったら生姜と①の鶏ひき肉を団子状に丸めて加える。肉団子が浮いてきたら春雨を加え、一分経ったら小松菜を加えてさらに一分煮る。
③塩と醤油を加えて味を調整する。器に盛り、黒胡椒を振る。
ライター/圓尾和紀
株式会社ふること代表。管理栄養士、フードコーディネーター。“伝統食の良いところを現代に取り入れる“をコンセプトに活動している。著書『一日の終わりに地味だけど「ほっとする」食べ方』がワニブックスより発売中。