日本では月経前に「PMS」に悩む女性が約7割〜8割いるというデータがあります。PMSの症状は人それぞれ異なりますが、なかでもいつも以上に「食べてしまう」という女性はかなり多いようです。生理前に食欲が出ることは決して悪いことではありませんが、食べ過ぎは体にも負担になりますし、ダイエット中の方などはやはり気になりますよね。そこで今回はPMS期の食欲と上手く付き合う方法についてご紹介します。
生理前に食欲が増すのは自然なこと!
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PMS期にあたる排卵後は、妊娠に向けて基礎体温が高くなります。そのためエネルギーの消費量は多くなり、それを補うために食欲が増加するわけです。つまり、月経前に食欲が増すのは体の声を敏感に感じ取れているということ。
とはいえ、欲望のままに過食してしまうのは避けたいところですよね。
特に、排卵後に過剰にむくみやすいという方は、体重増加なども気になるはず。排卵後から月経までの期間は女性ホルモン(のプロゲステロン)の働きによって、体内に水分を溜め込みやすくなっています。浮腫みやすくなることも食欲増加と同じ自然なことではあるけれど、過食によって塩分摂取量が増えれば増えるほど必要以上に体はむくんでしまいます。
つまり、PMSで食欲が増すことは自然なことではありますが、欲望の赴くままに何でもかんでも食べてしまうことはなるべく避けた方が良いのです。
生理前の食欲と上手く付き合う2つのポイント
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何を隠そう、筆者もPMS期間には食欲が旺盛になります。以前は「我慢してストレスをためるよりも、食べたいものを食べよう」というスタンスでした。ここ最近は自分の選んだものが体や心の変化に繋がることに気づき、PMSの食欲と真剣に向き合っています。
筆者がPMS期間の食欲との付き合い方で気をつけていることは2つ。「心」と「食べ物の選択」です。この2つを意識することで、絶えず押し寄せるPMS食欲を上手く付き合えるようになりました。
マインドフルイーティング
食べる瞑想とも言われる「マインドフルイーティング」。食べるという行為に「心」を向けて、丁寧に、そして楽しみます。
五感(目・鼻・耳・触・口)を使って食事する、よく噛む、食材のストーリーを考えながら…等、「食べる」を思いっきり楽しみます。とてもシンプルなことなので誰でもできるのですが、忙しい現代人の中には、きちんと座って食べると言うことも難しいという人も少なくありません。なので、PMS期間以外にも積極的に「意識」するのがのがおすすめ。私がPMS期間必ずしているマインドフルイーティングは4つ。
1.「いただきます」・「ごちそうさま」を必ず言う
食べる前の「いただきます」、食べた後の「ごちそうさま」は、家族と食事をする時はもちろんのこと、一人で食事をする時も必ず声に出して言うようにします(外食していても、です)。
食材、調理してくれた人、目の前にある食事に関わるすべての人たちへの感謝の言葉は色々な意味が込められています。
「いただきます」と言うと、これから(マインドフルに)食事をする準備が整い、「ごちそうさま」と言うと美味しい食事を食べられたことへの充実感に満たされてマインドフルネスな状態が食後も続きます。
2. 「ながら食べ」をしない
スマホをいじったり、テレビを見たり、音楽を聞いたり、いわゆる「ながら食べ」はしません。ながら食べをしていると、食べるスピードも早くなり満腹中枢への刺激が曖昧になってしまったり、意識が食べるに向かないため。
食事をする時は、目の前の食べ物だけに意識を向けるようにします。
3. 家族や友人との会話も楽しむ
家族や友達と一緒に食事をする時は、「これ美味しいね」など目の前の食べ物の話しをたくさんするようにします。
娘と食事する時には、「どんな味がする?甘い?しょっぱい?」「何で味付けしていると思う?」など娘にも食べ物と向き合うことを促すようにしています。
家族と一緒のマインドフルイーティングを共有することで、更に食事への充足感を感じることができます。
4. よく噛む
咀嚼が増えることは、満腹中枢が刺激されます。すると食べすぎを防止してくれます。たくさん噛みながら食べると「甘い」や「塩辛い」などざっくりとした味だけでなく、実は食材には色々な味わいがあることにも気づきます。
例えば、いちご。いちごの味は甘酸っぱいと思いがちですが、実はよくよく噛みながら観察してみると最後に鼻にかかるちょっと独特の臭みがあることに気づきます。
食材一つ一つを味わいながら食べるのってとっても楽しいですよ。