さまざまな食のプロに、お気に入りのキッチンアイテムを聞く連載企画。今回は、レシピサイト「ふたりごはん」で人気の料理家・榎本美沙さん愛用の食器をご紹介します。榎本さんが料理をおいしく見せる食器選びで大切にしていることとは?
macaroni編集部
Today's Foodie
榎本美沙料理家(調理師/食育インストラクター)
広告会社勤務の傍ら、夫婦で一緒に料理を作るレシピ紹介サイト「ふたりごはん」を開設。その後、調理師学校を卒業し独立。主に「簡単」「素材を活かす」「一緒に料理」「食育」などの領域で企業のレシピ開発、雑誌やWEBへのレシピ提供、イベント出演や食育にも活動の幅を広げる。
食卓を彩るお気に入りの食器たち。
大切な人と一緒につくる“ふたりごはん”をテーマに、料理家として幅広く活躍する榎本美沙さん。企業のレシピ開発や雑誌、Webメディアを中心に、見栄えにこだわった簡単料理を日々発信しています。
そんな榎本さんは、旦那さんとともに「ふたりごはん」というレシピサイトを運営中。シズル感のある華やかな料理写真に目を奪われてしまいますが、実は、各料理を引き立てる食器選びにも相当のこだわりがあるのだとか。「見栄えがいいと食事も楽しくなるし、作っているときのテンションも上がります」と榎本さん。
そこで今回は、料理に向かう気持ちを上げるお気に入りの食器を、11点ピックアップしていただきました。アイテムとの出会いやお気に入りの理由などとあわせてご紹介します。
1.【茶碗】文五郎窯 「十草 丸椀 S」
滋賀県の信楽にある窯元「文五郎窯」でつくられる器は、どれも私のお気に入り。あるイベントで出会って以来、現地の窯にお邪魔したり、個展にうかがったりとお世話になっておる窯元さんです。このお茶碗もそのひとつ。十草(とくさ)の美しい模様と、愛くるしい丸みが大好きです。わたしはSサイズ、主人はMサイズを使っています。手になじむ円形の形状は持ちやすく、普段の食卓に登場する頻度もかなり高めです。
2.【お椀】薗部産業「めいぼく椀 ぶな 中」
神奈川県小田原市の70年以上続く木工所「薗部(そのべ)産業」。めいぼく椀は、作り上げられるまでに数ヶ月を要し、すべて職人の方の手仕事でできあがるそうです。わたしはぶなの素材を選びましたが、他にもさくら、けやき、くり、くるみ、ならなど、好みの素材を選べるんです。お椀によって木目が違ってくるのも木製品の特徴で、目で見て触って自分だけの品を選んでみるといいかもしれません。
丸っこくてころころとしたフォルムは、食卓をやわらかい雰囲気に。手で持ったときに感じる丸みも大好きです。
3.【皿】文五郎窯 「十草 パスタ鉢」
この商品も、お椀と同じく「文五郎窯」製。パスタ鉢と名前が付いていますが、煮込み料理やスープにも使いやすいんです。文五郎窯の食器に共通しているのが、和食にも洋食にも使えること。このパスタ鉢も和の煮物やごはんものにもよく合います。
4.【プレート】常滑陶磁器 ・盤
お客さんが来るときに重宝する大ぶりのプレート。縁がぴったり直角なのが本当に美しいんです。わたしがよくやるのが、ナッツやドライフルーツなどを少しずつ盛り付けるおつまみプレート。余白の美しさが際立ち、おしゃれな晩酌にぴったりです。
5.【皿】宮田竜司「輪花皿 4寸皿」
たまたま寄ったギャラリーでひと目惚れしたお皿です。なんと、型を使わずに手で削って作っているのだそう。ひとつずつ形が異なるのもまた、味があって素敵ですね。作者の宮田さんによると「届けたいのは緊張感のあるうつわ」とのことで、食卓にひと皿あるだけで気が引き締まるような繊細さを感じます。
6.【箸置き】 長崎雑貨 たてまつる
「長崎雑貨 たてまつる」で買ったこの箸置き、カステラの切れ端がとにかくかわいくて大好きなんです。旅行で長崎に行ったときに購入したものなんですが、初回に訪れた際は在庫が無くて買えず……。出来あがり次第送っていただけるよう手配してやっと手に入れた思い出の品です。ところが、買ってすぐにうっかりひとつ無くしてしまい、どうしても欲しくて買い足しました(笑)。食卓のちょっとした癒しとして愛用しています。