無料の会員登録をすると
お気に入りができます

[4/26〜5/2の運勢]4月5週目の運勢はどうなる?SUGARさんが贈る12星座占いをチェック!

isutaでは今週も、SUGARさんが贈る週間占いを配信。

2021年上半期の運勢も配信しているので、こちらもぜひチェックしてくださいね♡

2021年上半期の運勢

今週のおひつじ座の運勢

picture

illustration by ニシイズミユカ

苦しみと生きがい

今週のおひつじ座は、自己であること、人間であることを超えていこうとすること。

江戸川乱歩が三十代半ばで書いた初の連載長編『孤島の鬼』は、語り手である「私」が体験した「人外境」の悪夢が一人称でえんえんと語られていくのですが、話が進むにつれて「私」は二つの恋のあいだに渦巻かれていきます。

一つは、性欲倒錯者にして解剖学者である風変りな友人・諸戸から寄せられる同性愛的恋であり、もう一つが化け物の群れが棲む孤島で出会った畸形の少女(腰のところで粗野な少年と癒着した)への怪物的な恋。少女は、自分は人間というより獣なのだと語ります。

「私」は両性具有的な不定形の怪物に想いを寄せる一方で、「君は浅間しいと思うだろうね。僕は人種が違っているのだ。すべての意味で異人種なのだ」と孤独な友人から想いを寄せられ、両者のあいだで引き裂かれていく。だが、それら二つは「私」自身の秘められた性(サガ)と無関係であっただろうか。あなたも、ある種の自己解放を通して常識の定める一線を超えてゆこうとすることでしょう。

続きはこちらから

今週のおうし座の運勢

picture

illustration by ニシイズミユカ

聖なる瞬間

今週のおうし座は、どこにでも転がっている日常を映画のワンシーンへと昇華させていくような星回り。

「髪洗ふシャワーカーテン隔て尿(ゆま)る」(榮猿丸)で詠まれているのは、初夏が近づき、ますます明るくなってきた朝の日差しが差し込む、とある部屋のユニットバスのシーン。一人が髪を洗っている横で、もう一人がおしっこをしている。

おそらく、おしっこをしている音も聞こえるし、シャワーを浴びているその姿もシルエット越しに透けて見えているはず。また「髪洗ふ/洗ひ髪」は夏の季語だが、その後の向こうには汗や体臭などがどうしても想像され、さらに字余りの「隔て尿る」で抑えきれない存在感が読み手側にも溢れ出てくる。

描かれている情景はありきたりな二人暮らしの日常なのに、切り取り方や言葉のつむぎ方次第でこんなにも詩的で、エロティックな空間が立ち上がってくるのかと、新鮮な気分にさせてくれます。あなたもまた、ただありのままに目の前の現実を眺めているのではなく、それをより望ましい形へと現実を切り出していくことがテーマとなっていくだろう。

続きはこちらから

今週のふたご座の運勢

picture

illustration by ニシイズミユカ

日課と宇宙

今週のふたご座は、アリアドネの糸を紡ぐように文章を編み、また日々の務めを果たしていくような星回り。

ミシェル・ビュトールの小説『時間割』の主人公ルヴェルは、一年間の長期出張でイギリスのブレストンという都市にやってきたのですが、次第に「脂じみた埃の巨大な沼」と描写されるこの迷宮のような街に飲み込まれ、自分を見失いかけていきます。

「すでにこの都市のかずかずの詭計(きけい)がぼくの勇気をすり減らし、窒息させていた、すでにこの都市の病いがぼくを包みこんでいたのだ」そんな雨降りの街の中心で、「ぼく」は日記を書き続け、それが本書となって読者はそれを後追い読んでいく訳です。

「多くの文章が一本の綱となってこの堆積のなかにとぐろを巻き、五月一日のあの瞬間へとぼくをまっすぐに結びつけている、五月一日のあの瞬間、ぼくはこの綱を綯(な)いはじめたのだ、この文章の綱はアリアドネの糸にあたる、なぜならぼくはいま迷宮のなかにいるのだから、迷宮のなかで道を見いだすためにぼくは書いているのだから。」あなたも、小説内の「ぼく」のように「語り」を通して自分なりの小宇宙を形成していくべし。

続きはこちらから
オリジナルサイトで読む
記事に関するお問い合わせ