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占い

今週のさそり座の運勢

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illustration by ニシイズミユカ

庵を結ぶ

今週のさそり座は、「ほろにがくなる酒」をいただいていくような星回り。

俗世間一切を振り捨ててあてどない旅を続けながら、開き直りにも近い諦めとともに甘えや感傷をまっすぐに詠みあげた自由律俳人の種田山頭火。彼はすでに戦時下に入った昭和十四年(1939)に往生を遂げる庵に住みたいと、ひょいと四国の松山にわたり、そこで亡くなるまでの十か月間にわたり庵を結びます。

しかし彼はそこでも心静かに句作と禅の修行に励んだ訳ではなく(彼は禅寺で出家得度している)、泥酔しては道ばたで寝転び、禁酒を誓ったかと思えば再三にわたり猛省を重ね、といった懺悔と無軌道を行き来する日々でした。亡くなるほんの二カ月弱前の、昭和十五年七月二十五日の日記には次のようにあります。

「けさもいつものやうに早起したけれど、胃腸のぐあいがよろしくない、飲みすぎのせいだ、のんべいの宿命だ!自粛々々。好きな昼顔を活けて自から慰める。けふも午後は道後へ、一浴一杯は幸福々々!炎天照る々々、照れ々々炎天、ほんにおいしいお酒でありました、そしてだんだんほろにがくなる酒でありました。」あなたもまた、慎ましくも愚かに右往左往する自分を受け入れていくべし。

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今週のいて座の運勢

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illustration by ニシイズミユカ

魂の渇きに貫かれて

今週のいて座は、求めるものをただひとつに決めていくような星回り。

この国の人々が暑く苦しい夏が終わり、秋の訪れを待ちわびるのは、なにも今だけに限った話ではなく、古代から日本の夏の蒸し暑さには誰もが閉口してきたようです。平安時代の代表的歌人であり、「やまとうたは人の心を種として、よろづの言の葉とぞなれりける」で始まる古今和歌集の仮名序の執筆者としても知られる紀貫之(きのつらゆき)もそこは同じでした。

「川風の涼しくもあるか打ちよする波とともにや秋や立つらん」は、立秋の日に、殿上人たちが賀茂川の河原で遊ぶのに、供として一緒に行った際に即興でつくったもので、川波が送ってくる風が涼しいのは、波とともに秋がそこに立っているからだろうと、かすかな秋の萌芽を見事に詠みあげています。

秋風が吹き寄せると、川の流れもこちらに寄せる。川岸に波が立つと、秋が立つ。「寄せる」と「立つ」の二つの掛け言葉(ダブルミーニング)を用いているのですが、秋を運んでくる風や波は、まず涼しさを求める私たちのこころにこそ起きてくるのではないでしょうか。あなたもまた、かすかな予感に過ぎなかったものをいかに一つのビジョンへと練り上げていけるかが問われていくはず。

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今週のやぎ座の運勢

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illustration by ニシイズミユカ

危惧と修繕

今週のやぎ座は、ハートからハートへの対話か、人を小馬鹿にしたような無関心かのどちらかに振れていくような星回り。

作家の村上春樹は、2020年7月10日に毎日新聞で配信されたインタビューの中で、次のような危惧について口にしました。「特にこういう一種の危機的状況にある場合には、例えば関東大震災の時の朝鮮人虐殺のように、人々が変な方向に動いていく可能性があるわけです。そういうのを落ち着かせていくというのはメディアの責任だと僕は思うし。」

今年2月に、東京五輪・パラリンピック組織委員会の森会長が女性蔑視発言をめぐって辞任した例に限らず、世間にはびこっている構造的な差別や、世代から世代へと連綿と受け継がれていく負の連鎖というのは、あるきっかけを得ればすぐに狂暴化します。

私たちはそういう世界の文脈の中にいるのであって、そうしたいつ起きるとも知れない狂暴化を抑制するのは、村上春樹が警告するように「メディアの責任」であると同時に、読者ひとりひとりが、自分のなかにある攻撃性や無感覚とどれだけ向き合っていけるかにかかっているのだと言えます。あなたも、自分の中にある暗い側面の自覚をいかに行動や実践へと繋いでいけるかが問われていくでしょう。

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