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社会人になって友だちはできるのか? 社会人からの友だちづくりのコツ

織田隼人(心理コーディネーター)

社会人生活を送る中で「なかなか友だちができない」という人がいます。社会人になるとさまざまな人と出会う機会が増えますが、友だち関係にまで発展するような人は少ないのかもしれませんね。では、社会人生活の中で友だちをつくるにはどうすればいいのでしょうか? 社会人が友だちをつくるコツについて、心理コーディネーターの織田隼人さんに聞きました。

■社会人になってから友だちはできる?

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社会人になり、新しい友だちができないどころか減ってしまうという人もいます。また、そもそも「友だちをつくる必要がない」と考える人もいますよね。そこで、「友だちができない理由」や「不要と考える心理」について解説します。

◇社会人はなぜ友だちができにくいのか

友だち関係を維持するには「友だちと接する時間」を捻出する必要があります。学生であれば学校の中で友だちと接する時間が自然とできますが、社会に出ると時間の調整が難しくなります。その結果、友だちと接する時間が減り、友だち関係が希薄になってしまうのです。

また、同じく時間の調整がしづらいことが理由で、新しい友だちをつくることが難しくなります。もし自分が時間をうまくつくれたとしても、相手が時間をとれないと意味がないですよね。こうした理由から、社会に出ると友だちが減ったり、できなかったりするのです。

◇友だちがいらない人の心理って?

たとえば、友だちが必要だと考えている人は、友だちと過ごすことで元気になったり、自分の存在意義を確認したりしています。しかし友だちがいらない人は「友だちがいなくても自分の存在意義は変わらない」と考えており、友だちをつくる必要はないと感じているのです。

そして、「友だちが必要」という考えが正しいわけではありません。恋人だけいればいいと思う人もいますし、恋人も友だちもいらないという人もいます。どの考え方であっても間違いではありませんし、正解でもないのです。

■社会人になってから友だちをつくるメリット

慌ただしい社会人生活を送っていると、次第に「友だちはいらないかも」という考えになりがち。しかし、社会人になってから友だちをつくることには、学生時代のそれとは違ったメリットがあります。

学生時代からの友人は、趣味も合い共感性が高いなど、あらゆる方面で共通点があることが多いでしょう。一方、社会に出てからの友人は、共通点が少なくても「趣味がすごく合う」「仕事の考え方がすごく合う」など、ひとつの方向に抜きん出て気の合う関係になりやすいのが特徴です。

つまり「専門性のある友人」になりやすいので、自分の趣味・嗜好をともに作り上げていくことができるでしょう。また、特定の分野以外は無理に交流する必要がないのもメリット。つかず離れずの気楽な関係になりやすいのです。

■社会人が友だちをつくる4つの方法

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それでは、社会人になってから友だちをつくるには、どのように行動すればいいのでしょうか。4つのコツを紹介します。

◇趣味のイベントに積極的に参加する

時間があれば、自分の趣味に関するイベントに積極的に行くといいですね。たとえば、仕事のスキルを伸ばすのが趣味なら企業同士の勉強会に参加したり、音楽が趣味ならライブやフェスに参加したりするということです。外に出ればそれだけたくさんの出会いがありますし、友だちもつくりやすいですね。また、昨今はイベントに参加したことをSNSで発信すれば、同じ趣味を持つ人が声をかけてくれたりします。このように徐々に活動の幅を広げていくといいでしょう。

◇SNSで趣味が合う人とつながってみる

社会人になると忙しくなるので、自分のすきま時間に関係を保てる相手がいいですよね。つまり、友好関係を維持する時間が短くてもいい関係です。そこでオススメなのがSNSを通じて友人になること。SNSで自分の趣味に関する投稿を続けることで、次第に協調してくれる人だけが残ります。すなわち趣味のネットワークができるわけです。趣味が同じなら友だちになるのは簡単です。

SNSで友人を探す場合、たとえばクリエイティブなことが趣味なら自分が撮影した写真や作った作品を投稿するのがオススメ。クリエイティブな趣味を持っている人は、お互いに褒め合う関係を作る傾向があります。情報交換をする中で友好関係も築きやすいので、まずは自分から情報発信をしてみましょう。手芸が得意なら作った作品を投稿したり、DIYが得意なら制作過程を撮影して投稿したりするといいですね。

◇スクールに通う

社会人ならば、趣味や資格のスクールに通うことで、スキルを磨きつつ友だちをつくることができます。スクールに通うことで強制的に人と知り合う機会が生まれますし、同じ人相手に話す機会も増えるので、自然と友好関係を築くことができます。

◇会社や取引先で年代の近い人と飲み会を開く

仕事の場で新しい友だちができるケースも多くあります。会社や取引先で年の近い人と飲み会を開くといいですね。仕事で出会った人とプライベートでも接するのは避けたい、という人もいますが、よく顔を合わせる関係ならば「友だちのメンテナンス」に使う時間が少なくて済むというメリットもあります。もし同世代の人間が多いのならば、思い切って食事などに誘ってみるといいですね。

■友だちをつくるためには自分から動こう

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社会人になると、忙しさが原因で友だちが減ったり、新しい友だちがつくれなくなったりするようです。「友だちなんて必要ない」と考えていればそれでも問題ないかもしれませんが、社会人になってからの友だちは趣味の幅を広げることにもつながるもの。もし趣味を充実させたいのなら、ぜひ新しい友だちをつくるべきでしょう。その際は「SNSを活用」「スクールに通う」など、忙しい中でも自分から積極的に行動してみるといいですね。

(文:織田隼人、構成:中田ボンベ/dcp)

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