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今週のみずがめ座の運勢

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illustration by ニシイズミユカ

ナルシシズムだっていいじゃない

今週のみずがめ座は、関係性の中の自己確認を、健全なレベルにみずから調整していこうとするような星回り。

かつて上野千鶴子が「恋愛病は個人になった近代人の宿痾のようなもの」と硬派に分析して見せた一方、中村うさぎは「女の病とは、畢竟、ナルシシズムの病なの」と書きました。

中村は「多くの女は、欠落した自己に飢えた」モンスターであり、彼女たちにとって「オトコなんて自己の投影物に過ぎ」ず、だから女は「オトコの個人性ではなく、オトコの属性」に固執するのであり、それは「彼女たちが自分自身に欲しがっている属性なのね」とみずからを斬ってみせたのです。

中村はきつく絡まった自身の苦しみをほどくようにして文章を紡ぎ、どうしたら「愛し愛される事への執着」を解除できるかを問うなかで、女たちが愛を確認したがるのは、男から捨てられることを心配しているからではなく、そうしないオキシトシンの分泌が止まって、それ以上男を愛せなくなるからだという、至極まっとうな答えへとたどり着いていく。あなたも、まずはナルシシズムだっていいじゃないと開きなおってみることから始めてみるといいでしょう。

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今週のうお座の運勢

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illustration by ニシイズミユカ

触覚優位の関わりへ

今週のうお座は、木々の程よい関係性にならっていくような星回り。

秋も深まってくると、金木犀を詠んだ句がはなはだ増えてきます。しかもその大抵は、闇のなかで不意に匂ってくるさまを詠んだもので、それはそれで正直な実感に違いないとは言え、いささか食傷気味になってくるもの。その点、「木犀の香の沁みてゆく隣りの木」(野沢玲子)は闇夜でも月夜でもいいし、なんなら朝でも夕でも真昼でも一向にさしつかえないひろやかな把握と、それでいて抽象的になりすぎない描写の確かさがあります。

金木犀の香りは人間だけがそれに浴している訳ではなく、何よりもまず金木犀に隣接して生えている他の木々に沁みているのだ、という作者の視座には思わずハっとさせられる鮮やかさがありますし、言外のところで秋日の静けさが込められているようにも感じます。

それは素っ気ないというのではなく、いちいち口にする必要のないことは口にしない、という程よい関係性だったり、振る舞いの品の良さに由来するのかも知れません。あなたもまた、自分のなかに静けさや何か他のものが満ちてくるのを感じつつ過ごしてみるといいでしょう。

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