今週のさそり座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
みずからを編み込んでいく先
今週のさそり座は、個人の枠を超えて、ひとつの力のうねりへと加わっていこうとするような星回り。
お祭りで力強い掛け声とともに担がれる「神輿」のごとし。
最初は呼吸を合わせるための掛け声だったものに、記憶や感情が乗せられ、何度も執拗に繰り返されていくなかで、リズムをはらみ、そうしていくうちに個人という枠組みを超えて大きなひとつの力のうねりとなり、そのうねりが広がっていく時、秘められていたパワーが何倍にも増幅されていくのです。
今週のあなたもまた、できるだけ自身のルーツから発した「うねり」の一部に加わっていきたいところです。
今週のいて座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
長閑で未熟な現代という時代のなかで
今週のいて座は、打ち破るべき停滞を見出していこうとするような星回り。
『走ること忘れし馬の長閑(のどか)かな』(増永徂春)という句のごとし。
走ることは、馬が馬であることの根幹をなすほど本質的な要素。人間においては、それは「考えることを忘れし人間の長閑」「遊ぶことを忘れし人間の長閑」「善なすことを忘れし人間の長閑」であって、「長閑」という言葉にも途端にブラックな風刺味が加わるのが感じられるはず。
今週のあなたもまた、弛緩と緊張の両極端を自分なりにできるだけ大きく振れていくべし。
今週のやぎ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
逆照射された自分に気が付く
今週のやぎ座は、「使う/使われる」という図式に単純化してしまっている関係を改めて複雑化していこうとするような星回り。
ギリシャ語の「クレースタイ(使う)」という言葉のごとし。
この動詞は、あらかじめ主体が決まっているのではなく、あくまで使用関係のなかで、何かを使うという事態が先にあって、事後的にそれを使う主体が構成されてくる。使用は主体による客体の支配関係をさすのではなく、あくまでそれらが相互作用のなかにあって、主体は変容してしまうし、客体を思いのままにもできないのだという訳です。
今週のあなたもまた、自分が無意識のうちにそれを支配できていると思い込んでいる対象への支配妄想を打ち消していくことがテーマとなっていくでしょう。