こんにちは、くふうLive!編集部です。
値上げの年と呼ばれた2022年、特に家計を直撃したのが光熱費。政府による負担軽減が予定されているものの(2022年12月現在)、世界的なエネルギー不足は終わりが見えず、節電を心がけたほうがよいのは間違いありません。
実際、パナソニックが2022年9月に行ったアンケートでは、「夏の電気代が増えた」と約7割が回答。約5割の方が「冬は節電のためエアコンの利用を控えたい」と答えています。
とはいえ、寒さが厳しくなってきている今、エアコンを使わないわけにもいかないですよね。
そこで、家庭での電力使用量が高い「エアコン」「冷蔵庫」「照明」にスポットを当ててプロに取材。特に今すぐやめるだけで節電につながるポイントをご紹介します!
エアコンは「こまめに消すorつけっぱなし」、どっちが正解!?
今年の夏にも話題になった、「エアコンはつけっぱなしのほうが電気代が安い」論争。暖房の場合はどうなのでしょうか?
冷房でも暖房でも、室内外の温度差が大きいときにエアコンの運転をオンにすると多くのパワーが必要ですが、室内がいったん適温になれば少ない消費電力量でキープできます。結果として、つけっぱなしのほうが消費電力量が少なく済む場合もあります。
パナソニックのシミュレーションによると、暖房使用時において、住宅の断熱性、室内熱負荷などの環境によるものの、外気温が3°C未満のような厳しい寒さの場合は、室温が大きく下がりやすく設定温度に戻すために多くのパワーが必要となるため、「つけっぱなし」運転がお得です。
一方で、3°C以上であれば、室内温度がそこまで下がらないため「こまめに消す」運転の方が電気代の節約につながることがわかりました。
例えば東京の場合は、2021年冬で最も平均気温が低かった1月の平均気温が5.4°Cのため、基本的には「こまめに消す」運転がお得と言えそうです。
プロに聞く節電ポイント!今すぐやめたい5大NG【エアコン編】
まずは一番気になるエアコン編。やめるだけで節電になるNGポイントについて、エアコンのプロに伺いました。
教えてくださったのは
パナソニック エアーマイスター
福田風子さん
【NG①】エアコンのフィルター掃除をさぼる
室内機のフィルターにホコリがたまると目詰まりし、空気を取り入れる量が減ってしまいます。結果、エアコンは必要な空気を確保しようとして、余計なパワーを使ってしまうことに。
パナソニックの実験によると、1年間掃除をしない場合は掃除をした場合と比べて、年間で約25%も電気料金が無駄になってしまうという結果も。電気代にすると、フィルター掃除をすることで年間約1万円(※1)以上も節約できます。
(※1)パナソニック製品「CS-F402D2」を使用。電気代31円/kWhでの実験
【NG②】部屋が乾燥している
冬は湿度を上げることで乾燥を防ぐだけでなく、暖かく感じられます。加湿器などで部屋の湿度を上手にコントロールしましょう。
また、エアコンの設定温度も見直して。環境省によると、夏の冷房時に1℃高くすると約13%、冬の暖房時に1℃低くすると約10%の消費電力が削減されるそう。たった1℃変えるだけでも、節約につながるのであなどれません!
【NG③】窓からスキマ風
室内の熱は、窓からの出入りが最も多いもの。熱を逃さないように、断熱シートや断熱カーテンを利用しましょう。
カーテンは床まで届くタイプにすると、冬、隙間から侵入する冷気を抑えることもできます。窓と部屋の間に空気の層をつくるために、カーテンを2枚使ったり、内窓を設置したりするのもおすすめです。
【NG④】室内の温度ムラを放置
暖かい空気は上へ移動するので、サーキュレーターで室内の空気を循環させ、温度ムラを作らないようにしましょう。
冬の場合はエアコンの対角線上に設置し、上向きに風を送ると天井付近にたまった暖気が室内に循環しやすくなります。人に風が当たると体感温度が下がって寒く感じるので、送風する角度も調整しましょう。
【NG⑤】室外機のまわりがごみだらけ
ホコリや落ち葉などのごみがたまると熱交換の効率が下がり、消費電力アップにつながる場合も。 室外機の環境も定期的にチェックしましょう。特に風の強い日や台風が過ぎたあとには要注意です。
今回お伝えしたポイントを確認していただきつつ、エアコンを使いながら快適に、無理なく節電していただきたいです。(福田風子さん)