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1日中ジムにいるのは逆効果?精神科医が教える、健康寿命を延ばすために最適な[運動習慣]とは

人生100年時代、医療の進歩とともに寿命は年々延びています。その中で注目したいのはいかに健康寿命を延ばしていくかということではないでしょうか。今回は精神科医である和田秀樹先生の著書『70歳が老化の分かれ道』から、長く元気でいられるための知恵をご紹介します。

身体の健康、運動習慣の作り方について、70代においてはどんなことに注意して、どんな運動がおすすめなのでしょうか。

キーワードは「ゆるく」「毎日」

70代で意識的に体を動かすことはその後の運動機能を大きく左右するので、体を動かすことはとても大切です。しかし、1日中スポーツジムにいたり、20〜30キロも走るような激しい運動は逆に身体を弱らせることもあるので注意が必要です。無理のないゆるい運動を日常的に取り入れていくことが大切です。

最適な運動とは?

無理のない運動を定期的、継続的に行うことを考えれば「散歩」が最適です。散歩であれば、手軽に自分のペースで行うことが出来ますし、陽の光を浴びてセロトニンの生成を助ける効果もあります。セロトニンはいわゆる幸せホルモンと言われるもので、意欲や幸福感をもたらします。散歩は心も身体の両方に作用します。

日常生活でも工夫を重ねよう

散歩が出来ない日でも、日常生活でちょっと工夫することで運動機能を維持することが出来ます。例えばエスカレーターを使わず、階段を使うこと。それも、上りではなく下り階段をしっかり歩きましょう。歳を重ねると階段を上る時に使う筋肉よりも下りる時の筋肉の方が先に弱ってきます。無理のない程度に、健脚のためには下り階段を利用してみましょう。ただし、転倒の恐れがある場合は控えましょう。

若い頃から続けているスポーツは継続を

若い頃から続けているテニスやゴルフなどのスポーツは引退せず続けていきましょう。以前から続けているスポーツなら、高齢になっても体の負荷も少なく楽しめるはずです。日常的に行うのであれば、ゆっくり身体を動かす水中ウォーキングや太極拳も身体に負荷をかけ過ぎない運動です。日常から無理なく出来るものを続けて、健康な70代やそれ以降の生活に活かしていきましょう。

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『70歳が老化の分かれ道』(和田秀樹 著、詩想社)

著者/和田秀樹
1960年大阪府生まれ。東京大学医学部卒。精神科医。東京大学医学部附属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学学校国際フェローを経て、現在、和田秀樹こころと体のクリニック院長。高齢者専門の精神科医として、30年以上にわたって、高齢者医療の現場に携わっている。主な著書に『自分が高齢になるということ』(新講社)、『年代別医学的に正しい生き方』(講談社)、『六十代と七十代心と体の整え方』(バジリコ)、『「人生100年」老年格差』(詩想社)などがある。

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