今週のみずがめ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
痕跡を求めて
今週のみずがめ座は、自分の中でいつまでも残っていくであろうものとは何なのかということを、よくよく見定めていこうとするような星回り。
『春寒のケシゴム一行の字をそげり』(鷲巣繁男)という句のごとし。作者は傷病兵として入院中に俳句を始めた人で、掲句は句作し始めてからまだ間もない頃に詠まれた一句。
作者はここでおそらく、自分がノートに書きつけた「一行の字」、すなわち自作の俳句をそぐことに詩を感じている。ただ「消す」のではない。もっと深いところまで、その痕跡や記憶ごと削り取ってしまおうというのだ。
あなたもまた、あらゆることが忘れ去られていく時代の中で、せめて最後まで自分の手元に残すべき事柄くらいはすぐさま思い当たっていきたいところ。
今週のうお座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
雑談の効力
今週のうお座は、権威的な体制への批判精神を培っていこうとするような星回り。
宮本常一が1960年代に書いた『忘れられた日本人』によれば、田植えの際に早乙女たちのあいだで交わされる色話は、去年の話のくりかえしであることも多かったそうですが、そうでない話の方がむしろ多かったのだそうです。
リアルタイムに自分が実体験したり、見聞きした話を“ネタ”に盛り込んでいったのであり、それを隣り合った2人でひそひそ話していると「ひそひそ話は罪つくり」と必ず誰かが言い、公然と話されるのが当たり前という空気があっただけに、とにかく明るく健康的であったのだとか。こうした話を交わし合うことで、女たちは男たちへの批判力を培っていったのです。
あなたもまた、そうしたかつての「面白い女(おなご)」の持っていた力の秘密に身をもって触れてみるといいでしょう。
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