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「大人のキッザニア」で職業体験。仕事の理想と現実に思いを馳せてみた

旅行・おでかけ

連載40回目を数える今回のソロ活は「一人キッザニア」だ。行ってみたくてたまらなかったキッザニア、初来訪レポートである。

一人遊びを楽しむ基本は「自分がそこへ猛烈に行きたいかどうか」。行きたいという欲求がほとばしるあまり、人を誘うことなくホイホイ一人で出かけていってしまう、それがソロ活である。今回は、ソロ活の基本に立ち返ってみることにしたのだ。

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▲キッザニアの入口は空港のゲート風。キッザニアは「子どもたちの国」という概念なのだ

子どものための職業体験テーマパークである「キッザニア」が東京にできたのは13年前。そのときすでに対象年齢(3歳~15歳)を超えていた私は、自分の生まれ年を呪い、打ちひしがれた。

通常、大人がキッザニアに入るには、3歳~15歳の子どもの親として入場するしかない。ところが私には子どももいなければ、つくる予定どころか、そもそもほしいとも思っていない。生まれてくる時代が悪かったばかりに、私は一生キッザニアに入れない運命なのか!ジーザス!しかも、子どもの親として入場したところで、職業を体験して遊ぶのはあくまでも子ども。自分が遊べるわけではない。むしろ近くで楽しそうなアクティビティを見せつけられて生殺しかもしれない。

さる2019年1月に、一日限定で「大人のキッザニア」というイベントが開催された。憧れに憧れたキッザニアで遊べる。「キッザニア東京」のある豊洲まで、ウキウキと赴いた。

入場したら、まずは体験したい職業を決めて予約をしに行くことになる。閉園時間までの間に行えるのはだいたい6職ほど(混雑具合や予約のタイミングにもよる)。仕事内容やユニフォームなど、憧れたことのある職業を中心にチョイスした。

まず最初に行ったのは外科医の体験。ドラマなどで手術中に手を出して「メス」と言うやつ。あれは声に出して言ってみたい日本語のひとつではないだろうか。一度でいいから「メス」と言ってみたい、との思いを胸に、手術着に着替えた。ところが、キッザニアでの手術体験では、すでに「メス」のターンが済んだ状態から始まるのだった。無念。
患者の腹部が開いた状態から、実際の手術で使われている器具で腫瘍を取り除いていく。長いピンセットのような形の器具で、腫瘍をつまんで外に出す。思っていたよりも原始的な作業で取り除いていることに驚いたのだった。手術といえば、もっとウィーンウィーンという感じの高性能マシンでキュイキュイキュイッとするものだと思っていた。もっとも、実際の病院ではすべての手術にこのピンセット的な器具を使うわけではなく、高性能マシンを使う場合もあるらしい。

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▲患者の体は簡易的な模型なのでグロくはない

ちなみにこの外科医体験では、「先生方こちらへどうぞ」と呼ばれて手術室に入る。外科医の先生になりきった気分になれる細かな演出が粋だ。

手術が終わると、休む間もなく次の職業へ。消防士になるべく、消防署へと向かった。消防士は本格的なユニフォームを着られるだけでなく、実際にキッザニアの街中で火事になっている建物に向けて放水をする。普段のキッザニアでもかなり人気の高い職業らしい。
まずは消防士としての訓練を行い、その訓練中に火災発生の報せが入り、現場に向かうというシナリオだった。

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▲消防士としての訓練中

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▲火災発生!急いでユニフォームに着替える

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▲憧れの消防車に乗る

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▲街の中を小さな消防車が走る

赤く燃えている建物に向けて、水をかけていく。大量に放水しているはずが、なかなか消えずに別の場所にどんどん燃え移るさまがリアルだった。

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▲腰が引けている

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▲水がたくさん出て楽しい

街中が暗いのは、キッザニアが「夕方~夜の街」だからだ。普段、子どもたちは夜に一人で出歩けないが、キッザニアの中なら夜でも自由に外を歩ける、という夢の詰まった空間なのだ。

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▲消防士の仕事のお給料をもらった

ちなみにキッザニアでは、働くとお給料がもらえる。ここで流通しているのは「キッゾ」という単位の通貨。子どもたちはキッザニアに通い、働いたお金を貯めて、百貨店で買い物をすることができるわけだ。けれど、今日一日しか入れない大人はコツコツ貯めることもできず、今日の分の稼ぎだけでは百貨店では何も買えそうにない。

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