袱紗（ふくさ）の包み方・渡し方｜色や柄のマナーとおすすめ12選

左・水引工作所さんの「ご祝儀袋 梅（桜）」、右・k-pouchさんの「艶やか袱紗 石畳小紋」

袱紗とは一般的に、正絹や化学繊維素材などでつくられた、風呂敷よりも小さい四角い布のことを指します。結婚式やお葬式など冠婚葬祭の場面で使用され、ご祝儀袋や香典袋のなどの熨斗袋を包むことで、中身が汚れたり水引が崩れたりするのを防ぎます。また、袱紗で包むことで、渡す相手への礼儀や心遣いを示すことができます。

袱紗はもともと、貴重品などが収蔵されていた箱の上に掛けられていた風呂敷を指しました。それが慶弔行事の贈答品を運ぶ際に、汚れや日焼けなどを防ぐ目的で儀礼や心遣いとして使われるようになり、現在の「袱紗」になったといわれています。

袱紗の種類は「包むタイプ」「挟むタイプ」の大きくふたつに分けられます。それぞれの特徴や選ぶ時のポイントをご紹介します。

もっとも正式とされている「包む」タイプの袱紗。熨斗袋の厚みやサイズにあわせて包み方を調整できます。手で丁寧に包んだ分、相手にも敬意が伝わりやすいので、目上の方にお渡しする際などにおすすめです。

もっとも一般的な袱紗です。なにもついていない正方形のシンプルな1枚布で、使用後はコンパクトに折りたたむことができます。

風呂敷タイプと同じ形ですが、包みが開かないように留めておく「爪」のような留具が付いたタイプです。

熨斗袋のずれや型崩れを防ぐための「台」が付いたタイプの袱紗です。中には、「爪付き」と「台付き」が一緒になっているものもあります。

使いやすい「挟む」タイプの袱紗。袱紗の使い方に慣れていない方にはおすすめの形状です。ただし便利な反面、略式と位置付けられるため、相手によっては風呂敷タイプで包んだ方が良い場合もあるでしょう。

長財布のような形をした、すでに袋状になっている袱紗のことです。熨斗袋を挟むだけなので、中身の出し入れを楽に行うことができます。