人見知りが激しい子どもには、どんな特徴があるのでしょうか。場合によっては「親のせい?」「発達障害とかかわる?」と疑問を抱くケースもありますが、まずは人見知りそのものについて正しく理解しましょう。人見知りの原因や、かかわり方のコツ・NG対応まで、保育士ライターが解説します。
知らない人に会うと、親の陰に隠れてしまう、話しかけられると固まってしまう…。わが子の人見知りに思わず苦笑い…というママ・パパもいるでしょう。
子どもにはよくあることだと分かっていても、人見知りが激しいと「いつまでこんな感じなのだろう」と不安になってしまいますよね。
安心して向き合うためには、人見知りそのものについての理解を深めることが大切です。保育士ライターのAkariが人見知りの研究結果や、自身の保育士経験をもとに解説します!
人見知りが激しい子の特徴
「人見知りが激しい」とは、具体的にどのような行動を指すのか紹介します。わが子の人見知りは激しい?と思ったらチェックしてみてください。
・ママやパパから離れられない
・ほかの人が入室しただけで泣き叫ぶ
・相手を視界に入れないように床に伏せて泣く
・ママやパパ以外の抱っこを激しく拒む
・ほかの人がいると表情が硬く笑わない
あまりに激しく涙する姿を見ていると、心が締め付けられるようですよね。子どもが全力で人見知りをするのには、理由があります。ひとつひとつ見ていきましょう。
子どもの人見知りの原因は?親のせい?
人見知りが激しいと、ママ・パパは「自分の接し方が悪いのでは?」と思い悩んでしまうこともあるかもしれません。
そもそも、人見知りは成長過程のひとつ。心配する必要はありません。誰のせいでもないどころか、人見知りそのものは自然なことです。
脳が発達すると、ママ・パパとほかの人との顔の識別ができるようになります。知らない人を知らない人として認識できるようになり、安心安全を求めて泣き出すのが人見知りです。
さらに、人見知りをしているときには、相手への恐怖と同時に近づきたい気持ちも抱いていることが研究で分かっています。
人見知りは、接近したい気持ちと回避したい気持ちとの間で揺れ動きながら起こる反応とも言えるでしょう。子どもが複雑な感情を持ち始めた成長の証ですね。
参考:科学技術振興機構による研究
人見知りの激しさと発達障がいの関係は?
人見知りが激しいと、発達障がいとの関連性が気になる方もいるでしょう。しかし、人見知りの激しさだけで発達障がいだとは断言できません。
単に人見知りが激しいだけでなく、ママやパパとも目が合わなかったり、名前を呼んでも反応がなかったりする場合には、人見知りとは切り離して考える必要があります。
人見知りとは別に気になる言動があれば、園の先生や発達支援センターなどの専門機関に相談してみましょう。
激しい人見知りはいつまで続く?
苦しい人見知りの期間は、はやく終わってほしいものですよね。個人差はありますが、一般的には人見知りが落ち着くのは2〜3歳頃。
新しい人に出会う経験を積み重ね、言葉でのコミュニケーションも取れるようになることで少しずつ人見知りが落ち着いてくると言われています。
ただし、目安なので実際の人見知りの期間は人それぞれ。 なかには5~6歳ごろまで続く場合もあります。
その子の性格・気質による部分もあるので、周りの大人があまり気にしすぎないことも大切ですね。
人見知りが激しい子への適切な接し方
私が保育士をしていた頃にも、人見知りが激しい子どもたちにはたくさん出会ってきました。接し方のポイントや、環境の配慮の仕方を紹介します。
人見知りが激しい子どもへの対応に戸惑う方もいるでしょう。難しく考えずに、できることからぜひ実践してみてください。
子どもの目を覗き込まない
子どもは相手の目に敏感で、人見知りの背景には直接目を合わせることを避けたい気持ちがあると分かっています。
ついつい安心させたくて目を覗き込んでしまう方もいますが、子どもの本能としては逆効果だと知っておきましょう。