今週のかに座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
心を耕す茶飲み友達
今週のかに座は、身体やそれが求める"味”やその調和ということを、すべての基盤においていこうとするような星回り。
民衆的で革命的であった鎌倉新仏教の立役者と言えば、親鸞や道元などの名前が必ずあがりますが、臨済宗の始祖である栄西(えいさい)の名を挙げる人は少ないかも知れません。
栄西は中国から禅だけでなく茶を持ち帰って喫茶の法を伝えた人物でもあり、知る人ぞ知る日本の‟茶祖”でもありました。なぜ彼がそれほどまでに茶に力を注いだのかは、栄西が禅と密教とによる仏教の総合化を目指していたことにヒントがありそうです。
なたもまた、「いかに自己価値をあげられるか」ということを根本的なところから実践していくべし。
今週のしし座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
語るべき言葉を待つこと
今週のしし座は、失われたリアリティの感触を求めて時間旅行をしていくような星回り。
『よく眠る夢の枯野が青むまで』(金子兜太)という句のごとし。
「青む」とは草木が青々と茂ってくる様子を表した言葉ですが、同時に、栄えた文化文明が枯れ衰えてやがて草木に飲まれていくまでのはるかな時の流れをも感じさせる表現でもあり、掲句もおそらくダブルミーニングになっているのではないでしょうか。
あなたもまた、いつもの日常とは異なる次元の異なる流れへと不意につながっていきやすいでしょう。
今週のおとめ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
懐柔されない狂気
今週のおとめ座は、人生のどん底で何をできるかをシュミレーションしていくような星回り。
天理教の開祖である中山みきは、もともと奈良の地主の主婦でしたが、長男の病気を治すために山伏の祈祷を受けた際、みずから神がかったのだと言います。
彼女の思想は、激しい弾圧を受けるだけでなく、彼女自身も何度も投獄されますが、それでも教えを曲げることなく亡くなる最後まで貫き通していきました。
あなたにとっても、こうした中山の人生は、強固な信念とその革新性という点において、大いにロールモデルになっていくのではないでしょうか。
今週のてんびん座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
私は神をほとんどまったく知らない
今週のてんびん座は、物事であれ自身のことであれ「知っている」ふりをやめていくような星回り。
『原子なき暗黒物質おもふ冬』(矢島渚男)という句のごとし。
暗黒物質は「何物なのか」は現在も全くわかっておらず、わかっているのは「何物でないのか」ということだけ。私たちは日常、「知っている」という言葉を気軽に使っていますが、掲句はそれとは対極の、「知らない」ということを自己の中心に落ち着いていく瞬間を詠んだものとも言えるのではないでしょうか。
あなたもまた、自分が何を知っているのかよりも、何をどれだけ知らないのかということにこそ意識を向けていきたいところです。