今週のさそり座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
軽蔑を超えてゆけ
今週のさそり座は、精神的高揚や憧れの対象をはっきりと見出していかんとするような星回り。
明恵(みょうえ)という中世の僧は、一生不犯(一生を通して異性と交わらないこと)を貫いたとされるほど、とても信仰心の篤い人で、華厳宗中興の祖となりましたが、今日ではむしろ几帳面に自分の見た夢を記録した人物としてもよく知られています。
明恵にとって仏を愛する心は、世間の男女の愛を超えたものでありながら、どこまでも性的なものでもあり、彼が仏に近付く手立てとしたのは世俗的な欲望を使って世俗を超えようという非常に強烈なものでした。
あなたにとっては、明恵の垣間見せてくれた圧倒的な情熱は一つの指針となっていくはず。
今週のいて座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
自分とのかくれんぼ
今週のいて座は、人間が人間であることすら許さない空気を、自分から打ち破っていこうとするような星回り。
『大寒や転びて諸手つく悲しさ』(西東三鬼)という句のごとし。いくら年を重ねようが、社会的な地位が上がろうが、人間である限りいついかなる時も転ばずに、しゃんと立ち続けていることは不可能。
にも関わらず現代の日本社会は、ますます一度のつまづきやまちがいさえも許さないという雰囲気が強まっており、そんな中でみなが「自分はこれからも今後も転ぶことなどありえない」というすまし顔を必死に演じているように感じてしまいます。
あなたもまた、自身のすまし顔を自分で打ち砕いてみせるくらいの、懐の深さを見せていきたいところです。
今週のやぎ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
密なかかわりへ
今週のやぎ座は、改めて自身の人生に「密」を取り戻していこうとするような星回り。
「密」という言葉がコロナ禍で禁忌の対象とされていたことはまだ記憶に新しいですが、そもそもこれはわが国では古くから密教において‟人間の理解を超えている行為”のことを指して用いられてきた言葉でした。
例えば、身に印を結び、口に真言を唱え、意(こころ)に本尊を念ずることで、仏のはたらきに一致させていくことを「三密」と呼んだのです。
あなたもまた、趣味であれ仕事であれ、自身のコミットをディープな方へと本格化させていくことがテーマとなっていくでしょう。