今週のみずがめ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
ウブと書いてありがたき不思議と読む
今週のみずがめ座は、今ここに在ることができる不思議に感じ入りつつ、ゆらゆらと動いていくような星回り。
倫理学者の竹内整一は『やまと言葉で哲学する―「おのずから」と「みずから」のあわいで―』の中で、吉田兼好の『徒然草』に垣間見られる死生観について触れています。
日々自分が生かされて在ることに感謝していく際にも、こうした「本来ありえなかった」という前提に立つことは不可欠な観点ですが、改めて兼好がその上での「『今・ここ』の積極的な肯定」を「モチベーション」などの白々しい言い方ではなく、あえて「つれづれ」という力みの抜けた軽い言葉で表わしたことは、日本文化最高の到達点の一つと言っても過言ではありません。
あなたもまた、「つれづれなるままに」ひとり筆をとるなり、誰かのために骨を折るなり、ただボーっとするなりしてみるといいでしょう。
今週のうお座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
涼感を求めて
今週のうお座は、ひとりしずかになっていくような星回り。
『暫時(しばらく)は滝に籠るや夏(げ)の初(はじめ)』(松尾芭蕉)という句のごとし。
なぜ、私たちはそうした心のおしゃべりをやめられないのか?それは、私たちがしあわせになりたいからです。しあわせになりたくてついつい絶え間ない干渉を起こしてしまう言葉や思考のさざ波に、逆に私たちは足を取られてそこに溺れてしまいがちですが、しかし私たちが救われるのもまた、清冽な水しぶきのごとき言葉を通してなのかもしれません。
あなたもまた、自分だけの滝の裏のくぼみを見つけていきたいところです。
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